前回、人には上昇オクターヴ型と下降オクターヴ型の人がいて、二極化されたものを非二元にするということは、上昇オクターヴ型の人には大切だが、下降オクターヴ型にとってはあまり関心がある話ではないと書いた。
どうもこの内容がずいぶんと興味をひいたようだ。上昇オクターヴ型の人というのは固形物から進化する。固形物とは個人としての肉体があり、これが自分の基盤であるとみなす人だ。
で、わたしはいつも複数の本にしつこく書いているのだが、二極化されたものがもとの一なるものに戻るというプロセスは一回で終わる話ではなく、階層化されているということをよく言う。
ある対談で、わたしがそのことを持ち出した時に、対談相手は、わたしがいたずらに複雑に考えていると言い、それでは真実にたどり着かないと主張していた。
精神世界関係では、ワンネスに至るということをシンプルに考える人も多いのではあるまいか。悟りというのも一種類しかない、と。
二極化されたものがワンネスに戻るというのは、図式では三角形で描くことができる。
下にふたつの極があり、これはプラスとマイナス、陰陽と考えてもいい。その上にひとつの点があり、これが統合化されたものを表し、ゼロのポイントと考えるといい。
階層化された構造を考える時には、参考としてピュタゴラスのテトラクテュスを持ち出すのが一番シンプルだ。
ここでは三角形が9つ、積み木のように積み上げられており、上から見ると頂点に絶対の意識があり、それが二極化して三角を作り、この三角の底部のふたつを各々頂点にして、二回目の二極化が生じて二階層目の三角がふたつできる。
それがもう一度繰り返され、二極化が都合三回繰り返されることで世界が作られるというものだ。
生命の樹とかエニアグラムも、だいたいこの三角形の三度繰り返しということが図示されており、おおまかには共通している。
このとおりに、下降オクターヴ型、すなわち創造の光線の下降というコースに向かう宇宙存在、わたしの言う「スタピ」とか「アントロポース」は、一なるものから二極化(二元化)し、さらに二回二元化することで、地上の人間のレベルに到達する。
下の次元に降りるというのは自己分割することでなされるので、自分を三回切り刻むという印象で、この長い転落の結果、地球に生まれてくることができる。