グルジエフのエニアグラムは、上昇するオクターヴは自力では進化できないことをあらわしている。
人間や生命は7つの層でできているが、上昇する7つの組織であるオクターヴは、ミとファの間、シとドの間に隙間があり、これを自力では乗り越えられない。
そのために、外部的な第二、第三のオクターヴが関与して、不足の分に対して付加ショックを与える。
第一、第二、第三のオクターヴは、身体、感情、思考と置き換えることもできるが、第二と第三のオクターヴは、完全に外部からやってきたということが重要だ。
で、最近タロットカードのことを説明した本を書いていて、最後の「21世界」のカードについて、今までとは違う解釈をしようと思った。その理由は、このカードは外側に4つの元素が描かれ、楕円の輪があり、この中に両性具有の人間の姿が描かれているが、四大元素、楕円の輪、人物が一体となっておらず、つぎはぎしているように見えたからだ。
そこで、新解釈のタロットカードでは、この「21世界」のカード、すなわち人間の完成とは、ハイブリッド人間になるというのが一番自然なのではないかと思われた。
エニアグラムでは身体としての第一オクターヴはシの音で止まり、外宇宙には接することができず、この宇宙、というより地球に閉じ込められたままだ。
しかし、第二オクターヴは唯一の外宇宙との扉である9の数字の位置を超えて、飛び出すことができる。そして恒星に到達する。第二オクターヴのボディは、何もないところからはいきなり発生はしない。
第二オクターヴを上昇するオクターブでなく、下降するオクターブの側面から考えると、この第二オクターヴとは宇宙存在だ。
第二オクターヴはグルジエフ水素でいう「H192」、すなわち空気から始まるので、この第二のボディは、空気のレベルまでは降りてくることができる。すなわち、物質的には認識することができない。
とはいえ、これは地球人の平均的な知性においては、という意味で、人によっては空気の中にある生気、生命を見ることができる人はいる。そもそも、猫はそれを見ることができる。
第三オクターヴは思考の速度「H48」から始まるが、これも下降オクターヴとして、宇宙から降りてきたと考えると、ミとファの間の限界などない。
これまでエニアグラムは上昇のオクターヴ専用のものと考えていたのだが、下降するオクターヴには不可能がないということを組み合わせると、第二オクターヴは空気まで、第三オクターヴは思考レベルの物質まで降りてくるものであると考え、ここで、「ハイブリッド生命体」という概念を考えることになるのが当然の帰結なのではないかと思えた。
スターピープルとは、地球に落ちてきた滴仙と考えられているが、たとえばドロレス・キャノンは自分の編み出したQHHTなどで、地球の危機状態を解決するために、地球には宇宙人のボランティアが生まれてきていると主張した。
1945年あたりから激増した滴仙は役目が終わると、そのまま星に戻るというが、いったん地球に生まれてしまうと、そのまま宇宙に戻ることなどできない。
エニアグラムが描くように、上昇するオクターヴは自力では上がることができず、第二、第三の宇宙知性が合流することで、恒星に戻ることができる。