フジワラユカの「住まいの問題を解決する風水探偵」／vol.5 地に足が着いていないと感じるときは家の中心に注目！

2019年6月27日

コンテンポラリー風水コンサルタントのフジワラユカです。
「最近なんだかバタバタしていて、落ち着かないというか、地に足が着いていない感じがするんです」という相談をいただきました。そんなふうに感じるとき、皆さんにもありませんか？　忙しく動き回っているけれど、やっていることが空回りするような虚しい感覚・・・。
私は相談者である彼女の自宅に訪問する前に、「家の中心はどんな感じですか？」と尋ねました。家を観る前に、「部屋の中心に課題があるのではないか？」と推理したからです。

家の中心をサポートする「土」のエネルギーに課題あり

玄関を「エネルギーの入り口」として起点にし、風水の「バグアマップ」を住まいの間取りにすっぽりと当てはめた時、部屋の中心にあたる部分は、その人が自分らしく人生をしっかり歩むことをサポートするエリア。
五行の「木・火・土・金・水」のうち、「土」のエネルギーが家の中央に存在し、大地をしっかり踏みしめ、地に足を着けて歩めることを支援してくれます。その場所が整っていると、しっかりグラウンディングができるようになっていきます。

「その場所に障害物があったり、バラバラになったものとかないですか？」と聞くと、「そうなんです！どうしてわかるんですか？」と驚かれました。

数日後、自宅に訪問させていただくと、間取りの中心部にあたるリビングは、私が想像したよりももっと「バラバラ」の状態でした。
床に敷かれていたのは、小さいお子さんがいらっしゃるご家庭でよく使われている「EVA素材のジョイントマット」。そのパズルのようなジョイント部分がほとんど噛み合わなくなっていて、ところどころ生じた隙間に、小さなおもちゃのパーツやゴミが挟まっているようなカオス状態でした。
まさに、足の踏み場がないような状態。お部屋の中心は、地に足がしっかり着くとは言い難い、爪先立ちで歩くような状況だったのです。

障害物を取り除いて広々した床を確保

私は彼女に同意を得て、ジョイントマットを全て取り去り、処分することに。というのも、お子さんたちはすでに成長していて、ジョイントマットを必要とする年齢ではなかったからです。
「この状態がどれだけ長く続いていたのだろう？」と思いながら、「この場所に自分を招いてもらえて良かった」と心から安堵しました。
私たちは協力しながらおもちゃのパーツを集め、床を掃除し、不要になったマットをポリ袋に入れ、マンションの粗大ゴミ置き場まで捨てに行きました。

そうしてできあがったのは、水平に広がるフローリングの空間。
「久しぶりに床を見ました〜」という彼女。私は、「ここに広がる床は、大地です。水平に続いていく大地です。いつでもしっかり大地にグラウンディングをしている感覚を、毎日意識してみてくださいね」と伝えました。

このような事例を、これまでにいくつか見てきています。
ご自宅のケースもありますし、オフィスのケースもあります。慌ただしかったり、噛み合わなかったりしたとき、お部屋の中心に何かがバラバラになっている状況や、障害物がわかりやすく存在することがあるのです。

幸せにアクセスする司令塔は部屋の中心にいる

バグアマップは、縦横に3つ、家の間取りを均等に9つに分けて観ていく西洋風水の手法です。
このマップの真ん中は「バランス」とみなされ、その他の「幸せにつながる8つのテーマ」にスムーズにエネルギーを流すための重要な役割を担っていると考えられています。
つまり、「愛」「誉」「財」「健康」など、バグアマップにあるそれぞれのテーマにゴールするための「司令塔」的な役割なのです。

フィールドの中央に名司令塔がいると、得点力が上がりますよね。まさにそのような感じ。中田ヒデさんがいるイメージです（ちょっと古かったでしょうか？笑）。
バグアマップ上では、中心は「中心」としか記述されてなく、そこには何もないように思えるのですが、実はすべてを司るようなエリア。
まさに「陰陽」マークのような宇宙空間が、皆さんのお宅の中央にも存在しています。

家の中心に、広くあまねく広がる大地がある。
そう思うと、宇宙的な意識とつながれるような気がしませんか？
空間の中央部分は見通しのよい状態にし、重たいものや視界を遮るようなものは、極力配置しないほうがお勧めです。

風水探偵は今回のように、現象面から空間で起きていることを先に推理することもあります。空間は嘘をつかないのです。風水の世界は本当に興味が尽きません。

次回は、夢の実現を引き寄せた空間のアレンジについてお伝えしましょう。

フジワラユカ
コンテンポラリー風水コンサルタント。早稲田大学卒業後、大手出版社に勤務し、『こどもちゃれんじ』『かいごのみかた』等の編集長を務める。仕事を通じ「家族関係」や「愛情問題」を深く見つめる中、コンテンポラリー風水の創設者であるMark Ainley氏と出会い、風水師に転身。「人生の流れを創るお部屋の風水」の実践は高い評価を得ている。著書に『幸せな子は、幸せな部屋で育つ。親子の日常をサポートする子育て風水』（麻布書院）。