世界的なスピリチュアルリーダーであり、「奇跡のコース(A Course In Miracles)」のティーチャーとしても活躍する、アラン・コーエンさん。
スピリチュアルなコーチングの実力で、長年、大勢の人の人生を導いています。今回も、珠玉のエッセイを発信していただきましょう。

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アラン・コーエン日本事務局
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自分が必要とされないようにするのが真の師

作曲家ジョージ・ガーシュウィンが自分のキャリアをもっと発展させたいと願った時、モーリス・ラヴェルに連絡をしました。
尊敬する作曲家のお手本のような存在のラヴェルに、自分を生徒にしてくれないかと依頼したのです。
ラヴェルはガーシュウィンの作品を良く知っていました。なので、彼はこう答えてその申し出を断りました。
「君は、すでに第一級のガーシュウィンなのに、どうして第二級のラヴェルになろうとするのか?」

真の師は、自分の真似をするように、生徒に強いることはありません。
その代わりに生徒が自分自身の素晴らしさを発見し、それを携えて前に進めるように刺激を与えます。「真の師は、(生徒の)進歩に従って、自分がより必要とされなくなるようにする」と言われています。

教育「education」という言葉は、ラテン語の「educare」から派生していますが、それは「内側から外へと引き出す」と意味します。しかし、多くの面で、近代の教育においては、「何もないところからたたき出す」を求めています。
もちろん、専門家から事実を学び、アドバイスを集めることはできますが、これらの事実やアドバイスをどう扱うかは、私たちの内側で行われることです。
その結果として、全宇宙において、ぞれぞれの独自性を持ったものが創造されます。

生徒と師の理想的な関係性

友人の一人が、ニューメキシコで素晴らしいシャーマンのもとで学んでいました。
ある日、彼女はシャーマンにこう尋ねました。
「もっとあなたみたいになるためには、どうしたらいいのでしょうか?」
すると彼はこう答えました。
「私のようになるためには、もっとあなたらしくなることです」

シャーマンの才能とは、本来の自分への気づきから湧き上がるものを、そのまま輝かせることというメッセージが、ここから読み取れます。
エマーソンは「模倣は自殺行為である」と言いました。
最初は、他の誰かの足跡をたどっても良いでしょう。しかしいずれは、あなたも自分自身の道を見つけ、歩いていかなくてはなりません。

私のメンターは、「生徒は師の全てをむさぼるようにして努力すべきだ」と表現しました。生徒は師が差し出す全てを吸収したうえで、師を超えていかなくてはなりません。師の手法や知識を単に真似しただけであれば、それはむしろ師と生徒の関係性への侮辱と言えるでしょう。

私は、生徒の一人が私の教えを使い、それに何かを加えて、私の教えと自分の深い気づきを統合させたうえで、自分独自のカリキュラムを発展させていく様子を見聞きするのを、いつもとても楽しみにしています。
私の教えを超えたところで成される生徒の成長を、私は自分への賛辞として受け取ります。私が自分の師と肩を並べたいと思っていたように、私も生徒たちに私の肩に並んで立ってほしいと思っています。

真の師はあなたを内なる神へと導く

単語のグルは、「guru」と書きます。G.U.R.U.は「Gee, you are you(ああ、あなたはあなた)」という意味です。
グルを導いている神と同じ神が、あなたを導いているのです。
私のメンターのラム・ダスのグルであるニーム・カロリ・ババは、「グル、神、そして自分自身は一つである」と言いました。この言葉は生涯の瞑想になり得ますね!

神は全ての内側に平等に住まうのです。このことを他の人たちよりもよく理解した者が、グルとされるのです。
ですから、もし彼らがこの真実をちゃんと知っているのであれば、あなたをあなたの内なる神のもとへと導こうとするでしょう。

グルたちは、川のそばに座って、ボトルに詰めたその水を渡したり、売ったりしているようなものです。
不誠実なグルはあなたに「私こそがこの水の源である、もしもっと欲しかったら、戻ってきて、私から受け取りなさい」と言うでしょう。
誠実なグルはあなたの手をとり、川まで導き、際限なく湧き出す生命の水をあなたが自分で汲めるようにするでしょう。

神は、あなたの外側にいる人の中だけに住んでいるわけではありません。グルたちのみが神であり、他はそうでないと信じる人たちは、大切なことを見逃しています。
神は自分以外の人の中に居て、自分の中にはいないと信じている人たちもまた、大切なことを見逃しています。
神を知ることは、全ての人の中にいる神を知ることです。

メンターとしての私自身のケース

ある女性が私に手紙を書いてきて、「あなたの本をベースにしたコースを作って教えても良いと認可して欲しい」と伝えてきました。
私は彼女に「私のどの本について教えたいのですか?」と尋ねました。『Dare to be Yourself(思い切って自分らしく在る)』と彼女は答えました。

そこで、私はこう伝えました。
「私はあなたに、あなたらしく在る認可や、そうなるように他の方たちへと教える認可を出すことはできません。

コースを教える自分自身への認可は、あなたらしく在ることです。あなたは言葉よりもはるかに、自分がお手本になることで教えられます」と。

バシャールの一貫した姿勢から学べること

スピリチュアルガイドのバシャールの番組で、彼が生徒にコーチングする様子から、私は謙虚さについて多くのことを学びました。
バシャールは、気づきや成長を得た生徒が言うバシャールのコーチングに対する誉め言葉を受け取ることは決してありません。彼は、いつも誉め言葉をそのまま生徒へと反映します。

たとえば、生徒が彼に「私にパワフルな気づきを与えてくれてありがとうございます」と言っても、バシャールは「その気づきを得るためにオープンになってくれてありがとう」と返します。
また、他の生徒が「あなたが言ったことで私は本当に感動しました」と言っても、「あなたがオープンになり、自分自身のハートに触れる準備ができていたからです」と返します。
生徒の力を自分自身に向けさせようとするのではなく、生徒を内側から元気づける師こそが、真の師なのです。

拒絶されることで軌道修正ができる

あなたがもし、師や雇用主、あるいは愛する人に拒絶されたなら、それは喜ばしいことです。
なぜなら、ほとんどの場合、あなたは自分のパワーを彼らにあけ渡していたことを意味するからです。それは健全な行為ではありません。

自分が自身に与えたいものを「与えてもらえる」と信じている時はいつでも、あなたは自分自身の力を失くしていきます。
あなたを拒絶した人は、あなたにとってのより良い場所や最高の師、雇用主、愛する人、あるいは、自分自身へと向かわせるために、軌道修正の機会を与えてくれているのです。

ジョージ・ガーシュウィンは20世紀で最も人気があり、愛される作曲家の一人になるために、努力し続けました。
彼はラヴェルから学ぶことなく、その地位を確立しました。
ガーシュウィンが学ぼうとするのを拒み、ガーシュウィンを彼独自の軌道に従うように刺激を与えたラヴェルは、結果的にガーシュウィンにとって他ならぬ最高の師となったのです。

(翻訳/桜水現実)

 

アラン・コーエン
アメリカ生まれ。世界25カ国で著書が発売されているベストセラー作家であり、セミナーリーダー。全米のTVやラジオなどに多数出演する他、多くのスピリチュアルドキュメンタリーにプレゼンターとして出演。「101 Top Experts that Make our Life Better(より良い人生へと導くエキスパートトップ101人)」の中に名を連ね、その教えの深さと大きさから「Mentor’s Mentor(メンターのメンター)」と呼ばれている。毎年来日するほどの親日家であり、日本でも15冊以上の翻訳本やDVDが発売されている。代表作に『人生の答えはいつも私の中にある』『「願う力」で人生は変えられる』など。


『頑張るのをやめると、お金とチャンスがやってくる』
アラン・コーエン著/本田健訳/PHP研究所

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