世界的なスピリチュアルリーダーであり、「奇跡のコース(A Course In Miracles)」のティーチャーとしても活躍する、アラン・コーエンさん。
スピリチュアルなコーチングの実力で、長年、大勢の人の人生を導いています。今回も、珠玉のエッセイを発信していただきましょう。
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コンピュータの修理に最もふさわしい人
ヨーロッパを旅している時、私のコンピュータが動かなくなりました。
こんなことが起こったら、どうなるかわかりますよね? そうなんです。私もとても慌ててしまいました。
滞在中のオランダの小さな町で、私は修理業者を検索して、良い評判を得ている二つの業者を見つけました。その中の一つの業者が顧客からの素晴らしいコメントにあふれている点に惹かれて、彼こそが探し求めている人だと感じ、電話したのです。
その日は土曜日でした。検索によると、彼のショップは開いているはずでしたが、電話に出てはくれませんでした。
仕方なく、二番目の業者に電話をしました。幸運を祈りながら・・・。
そのショップオーナーであるハリーは、すぐに電話に出てくれました。そして、私が滞在するホテルまで、ラップトップコンピュータを取りに来てくれたのです。
外国で、自分のコンピュータを持って行かれるのですから、私はかなり努力して、信頼しなくてなりませんでした。
しかし、驚いたことに、それはうれしい誤算で、ハリーは数時間後に戻って来たのです。ハードドライブは完璧に修理されていました。
私の疑念に反して、彼は完璧に私が探し求めていた人だったのです。
「奇跡のコース」が教えるのは、自分の教師をやめること
「これが真のガイダンスだ」と信じていることが、そうではなかったことは、よくあります。ガイダンスの全てを知り得ないことに対して、私たちはかなり謙虚にならなくてはなりません。
「奇跡のコース」は私たちに対し、“自分の知性にのみ頼っていては、健全な決断はできない”と明確に言っています。
奇跡のコースのワークブックでは、私たちに対して、次のようなアファメーションを勧めています。
「私は自分の最善の利益を認識していません」。
また、はっきりとこうアドバイスしています。
「今すぐに自らの教師を辞することです」。
そして、このように説明しています。
「あなたは、奇跡へと導く自分自身のガイドにはなれません。なぜなら、ガイドを必要としたのは他ならぬ、あなたなのですから」。
私たちが教えられてきた知性や感情を通しての決断の仕方は、究極的には探し求めている答えに通じる道ではありません。
しかし、自分の思考や感覚を信頼できないとしたら、一体何を信頼すればよいのでしょう?
ガイダンスを得ることは一切できず、また、何が自分にとって正しいのかを知る術もないのでしょうか?
内なる教師から与えられる真のガイダンス
このことは逆に、私たちは完璧なガイダンスを持っていることを意味します。私たちには内なる教師がいて、その教師と心から安心して向き合うことができるのです。
この教師を「高次の力」と呼んでも良いでしょう。あるいは、「神聖なるスピリット」「ガイダンス」、あなたが好きなように呼んでください。そこには内なる深い知恵があり、何をすべきかを正確に示してくれるでしょう。
私たちは試練を通じて、この高次の力に話しかけることになるでしょう。
例えば、このように。
「私は今ここで、どうすれば良いかわかりません。何もはっきりとは見えません。
私は今、この先を見極めようとすることを手放し、この状況を大いなる叡智の手に委ねます。正しい行動が私に示されることを願い、信頼します。
そして、この状況がこのことに関与する全ての人たちの最善において、解決されることを願い、信頼します」と言うように。
祈りは叶います。もし、あなたが心から祈るのであれば。
「今のままか、それ以上」になるように願う
話をラップトップコンピュータの修理に戻しましょう。
私は、自らの真のガイダンスが見えていませんでした。なぜなら、「こうなるべきだ」とマインドでストーリーを作り上げていたからです。
しかし、もう一度、一からプロセスを信頼した時、全てが完璧に働きました。
奇跡のコースは、毎日の始まりに、こう言うように勧めています。
「スピリットよ、あなたは私に何をさせようとしていますか?
どこに行かそうとしていますか?
何を、誰に言わそうとしますか?」。
このようにして、いつもコントロールしようとするエゴに頼るのではなく、スピリットからのガイダンスを求めるのです。