世界的なスピリチュアルリーダーであり、「奇跡のコース(A Course In Miracles)」のティーチャーとしても活躍する、アラン・コーエンさん。
スピリチュアルなコーチングの実力で、長年、大勢の人の人生を導いています。
今回も、珠玉のエッセイを発信していただきましょう。
スピリチュアルな旅路で変化した自分らしさ
ずっと普通に受け入れてきたことが、もう耐えられなくなった最初の瞬間を私は覚えています。登場人物が撃たれたり、殴られたりする映画を観た後、吐き気を覚えたのです。
これは、私が自身のスピリチュアルな道を歩み始めた頃のことで、瞑想したり、ヨガをしたり、食生活を変えたりし始めていました。
それまでは、暴力的な映画も戦争映画も、気味の悪いモンスターが出てくるような映画も、どんなものも鑑賞できていました。
ニュージャージー州の公営住宅で育った私は、通常、多くの人が嫌な気持ちになることに対しても、良い意味で鈍感だったのです。大学では、パーティー同好会に属していました。つまり、何も私を不快にさせるものはなかったのです。
しかし、映画を観て吐き気を覚えたとき以降、今まで楽しかったはずのことが、重く、意味がないものに感じるようになりました。
友人との関係性も変わり、不満ばかりの会話でつるむことを止めました。楽しいと思えるものの種類が変わり、パーティーは魅力を失いました。
そんなふうに全てを流れに任せていたら、新しい友人とのより恵みある付き合いを受け容れる空間が自分の中にできました。
私は、スピリチュアルな成長をする中で変化を遂げたのです。この記事を今読んでいるあなたもまた、私が言っている意味を正しく理解してくださっていることでしょう。
何年も何年も、そのプロセスは止まることはありませんでした。むしろ速度を上げていきました。
今や、かつては刺激的だったと思っていた活動はどんどん減ってきています。本質のないジョークばかりのものには興味がなくなり、ショッピングモールはまるで別の惑星のように感じます。
テレビやニュースも非現実に感じます。
そこで、パートナーと私は映画のストリーミングサービスのメニューをじっくりと調べて、これから2時間を費やして観る映画を苦労して見つけるのです。
時々はピンとくる映画を見つけ出せますが、しかし、それもかなりの時間をかけた後のことです。メニューを見ながら、頭を掻いて「誰がこんな映画を観るためにわざわざ支払っているんだろう?」と不思議に思うのです。