【松村潔】身体から飛び出す夢体験と死後の喪失体験、宇宙人から望まれていること

想念の側から言うと、主体と客体が融合して二極化が解消されるとか、非二元になるとかなので、簡単に言うと自分が消え去ることを恐れない必要がある。
禅の経典の一つである『十牛図の第八図人牛倶忘』は、円しか描かれない。唯識論の横山紘一によると、この第八図は主体と客体が溶けてしまうとか、入れ替わったりするような事態になり、わたしが机を見ている時に、今度は自分が机になり、机から自分をみているというふうになったりすると言う。
わたしたちは主体と客体の関係が固定されており、主体が動かないと客体も動かないのだが、第八図段階に至るとこの固定された信念体系が崩れるので、わたしたちの主体は身体から飛び出して宇宙に飛んだりする。

世界の形は主体と客体の固定された関係の中で成り立つので、異なる時間とか空間に主体が移動したりすると、世界の形がもろくも壊れてしまう。
たとえばわたしたちは、もののサイズを自分の身体の基準で考えている。しかし主体が身体から飛び出すと、点のようにも、また地球とか太陽系のサイズにまで大きくなったりする。ここでは太陽系が四畳半の部屋のように見えてしまうという現象が生じる。
そして時間移動すると、たとえば地球が生まれる前の時間に移動したりすることも可能なので、「自分は今、地球を消すことができる」と豪語するような人になる。主体が身体から飛び出すと、このように時空の秩序は壊れてしまうのだ。

こうなると、何を拠り所にして生きればいいのかわからないと言われるかもしれないが、エーテル体以上の世界では、そもそも「振動」と「型共鳴」が基礎だ。死んだ後に、生前の時間や場所が探し出せなくても、似たような形のものに接近できる。
なので、折口信夫が『死者の書』で書いたように、処刑された大津皇子が死ぬ直前に見た女性と似ているからという理由だけで、まったく関係のない女性に近づいたりするのだが、これは象徴的共鳴性であり、時空の因果法則がなくなった後は、これを頼りに近づいたり遠ざかったりするのだ。
つまり、意味の似たものは共通の線が引かれ、これはエーテル体の紐であり、その線をたどる限りは、意識は持続し断絶しないということだ。

地上のハゲ地をなくす。これは象徴性がそのまま地上生活に降りていくことを意味するので、こういう人は、夢の体験から目覚めても夢の記憶は失われない。シュタイナーは、古代の人々は先祖の記憶を血の中に保持して、記憶を失うことがなかったというが、先祖と型が同じならば、意識は連続するので記憶は続く。
この意識の連続性を保つには、型が同じでなくてはならないので、意識とか象徴性とかと物質的身体は同じになりたい。誰も内面に応じて形が違うのに、誰もが同じ人の形をしているというような矛盾は、どこかで解消しなくてはならないのだ。

で、宇宙人がわたしにかなり無理なことを押し付けてきたケースだが、象徴性とか意識性がそのまま地上化していく世界として、未来に一部の人が移動していく「シフトした地球」というものが想定されている。
この新しい地球世界では獣のような人は獣の身体を持つので、今日の地球のような矛盾を抱え込んでいない。ここには月が7つあり、地球は月に過剰に引きずり込まれていない。つまり、特殊で異常なことを考案せずに、夢の象徴世界がそのまま物質界に引き降ろせて、記憶がそのまま継続するようなシフトした地球に移行する道筋を作ればいい。

わたしのところに来た宇宙人は、わたしの手助けをしないが、それはわたしがこういうシステム作りを楽しい趣味にしていることを知っているからで、邪魔しないように気をつけている。
異次元との通路となる代表的なポータルは、「寝入り端」と「起き際」でもある。つまり、夢と目覚めた時間のつなぎ目。この場所を二叉路でなく三叉路にして、記憶の断絶する地球、つまりガラパゴス的な物質原理で閉鎖する地球と、夢の意識をそのまま持ち込んで記憶が継続するシフト地球を、行き来するというシステムを作ればいい。

古代民族は先祖の記憶をそのまま持っていたと言うように、古い時代には地球はそのように意識と物質が断絶しない世界だった。ということは、古代の地球の在り方を、少し参考にしてもいいのではないかと思う。
現代の人々は自分の精神構造を投影するので、「古い地球でも、今と同じように人の形の生き物が地上を歩いていた」と決めつけてしまうが、まったく様相が違うもので、あまりにも違いすぎるので推理することが不可能に近い。
本質と質量の均衡、すなわち意識状態が変わると、それにつれて記憶の形もまったく変わってしまうという原理に基づいて、意識を変えて、こうした古い地球の記憶を掘り起こすのも面白い。そもそも肉体から主体が飛び出すと、時空の因果律が壊れてしまうので、古い地球にしても過去ではなく、未来の地球と言ってもいい面がある。

来年、早めの時期に、ナチュラルスピリットから松村潔さんの『夢を使って宇宙に飛び出そう』(仮題)を出版予定です。どうぞ、お楽しみに!

 

松村潔
まつむらきよし/1953年生まれ。占星術、タロットカード、十牛図、エニアグラム、ライフシンボルなど、 いくつかの手法を活用して講座・研究会などを開催。アカシックリーディング等でも、タロットカードや占星術を併用すると安定性が高いという考えから、ツールの複合性を提案している。『わたしの運命がわかる地球星座占い』(角川書店)、『ディグリー占星術』『三次元占星術』(以上、説話社)、『土星占星術講座』(技術評論社)など著書多数。
http://www.tora.ne.jp/

 

 

 

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