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占い師・田中要一郎の占術談義/4回目〈占星術家&タロット鑑定師〉いけだ笑み: ホロスコープでリリスの位置を調べれば、自分の中の「社会不適合になりやすい部分」が判明します

占いの情報はどんどんオープンになっていく

田中 占いは今後、どうなっていくと思われますか?

いけだ 占いは基本的に、すたれることもなければ、メインストリームになることも絶対にないと思います。ずっと、まがまがしく怪しい世界というポジションでありながら、性風俗と一緒で、絶対になくならない。
ですので、未来永劫、安泰です(笑)。最近、「占い師が研究した占いの情報が、もっと表に出てくれたら」と思いますね。クリス・ブレナンがそうですが、彼はネット上で多大な情報を開示していて、見た人が学べるようになっています。
その意味で、今後の業界は「囲い込み」が、だんだん難しくなってくると思います。東洋の占い業界は、囲い込むじゃないですか。

田中 西洋では、かなりオープンですよね。

いけだ だから、ますます西洋が強くなるというか、研究結果を共有する速度がハンパないです。
例えば、クリス・ブレナンは、ネットを通じてデンバーから全世界にアストロロジーフォーキャストを膨大に配信していますが、ツイッター上でも「私のハウスを教えてください」という少女の要望に対しても、いちいち答えているんです。どこまで答えるかを見ていたら、全部答えていました(笑)。

田中 欧米では、古典占星術を教える30代から40代半ばの人が増えて、zoomなどで英語の講義を行っていますね。値段も安いことが多く、その講義に何千人と参加しています。

いけだ 情報の共有が加速化している中でも、突出した貢献をされたのがベンジャミン・ダイクスさんです。彼はアラビア語やラテン語などの重要な古文献を、次々に英語に翻訳しています。
その人の本を、さらに田中さんが日本語に翻訳されましたよね。

そのダイクスさんが、6月にナチュラルスピリットさんでワークショップをされることになり、私は通訳をすることになりました
ダイクスさんの研究から始まるペルシャ語・アラビア語・ラテン語→英語→日本語→口語という流れの、最期の部分の大役を担わせていただきます。それに恐れをなして、毎日震えています(笑)。

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ベンジャミン・ダイクス
『現代占星術家のための伝統占星術入門』出版記念
伝統占星術ワークショップ[3日間]
日時/6月7日(金)~9日(日)10:30〜18:00

会場/サロンウエスト(代官山ヒルサイドウエスト B棟1F)
通訳/いけだ笑みさん
コーディネーター/田中要一郎さん
http://naturalspirit.ws/b-dykes_201906/

ベンジャミン・ダイクスによる
世界でもトップクラスの伝統占星術のワークショップ。
初日には、チャート解釈の基本的な概念を、
2日目と3日目では、予測技法を中心に学びます。

太玄社より4月5日発売!
『現代占星術家のための伝統占星術入門』
ベンジャミン・ダイクス著/田中要一郎訳

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田中 彼は伝統占星術では、世界的にリードする人物の1人で、講義のレベルが高くてわかりやすく、人気があります。本が発売されたばかりなので、ぜひ読んでください。「占星術の哲学的な部分」にもついて書かれています。

いけだ 今日の取材は「魚座の月の日」なので、“話がとめどなく広がりがち”な星の配置でした。しかも、田中さんと私の太陽星座と月星座は、どちらも60度なので対談が盛り上りました。60度と言う角度は、とにかく煽り合うんですよ。
空の月が田中さんの太陽星座と180度にあったことも、エネルギー値が上がる要因になるので、興奮したんでしょうね。

田中 確かに、星の配置の通りに盛り上がりましたね。

おまけのQA 教えて、いけださん

──占星術で「リリス」は独特の位置づけにあるようですが、そもそも、どのようなものなのですか?

近代になってからのリリスの扱いは、「性的衝動・性的嗜好」や「リビドー」の部分を読めるものという、アプローチが多いようです。
だから私は単純に「肉体的な相性も、これでわかるんや。自分と相手の星の相性を調べねば」と思って、調べ始めたんですけど。

どうやらユダヤ教におけるリリス神話の扱いは、日本の鬼子母神みたいに男児を害する魔女みたいな感じで、恐れられている神様。
女神として崇められる一方で、とても恐れられていて、ユダヤ人は男児が生まれたら、7歳まで髪を切らずに伸ばしているそうです。リリスにたぶらかされないよう、女の子に見える服も着せて、3つの天使を意味するお守りをもたせます。

聖書におけるリリスの扱いは、フェミニスティックです。神話によると、新約聖書で一般的に広く知られているアダムとイブ以前に、もう一人の女性の元型がありました。はじめ、神様は同じ土から対極を創りました。アダムは土から創られ、一人でいるのを寂しがるため、彼の肋骨から創ったのがイブ。リリスはアダムと同時に生み出された存在。
イブとは違って同時に生み出された男女だったため、リリスが彼に「なぜ、いつも上に立とうとするの」と抗議し、対等を主張したら、喧嘩みたいになったので、リリスは楽園から離れた場所に拠点を持つことにしました。

アダムはリリスに「戻って来てほしい」と懇願しましたが、戻らなかったリリスは最果ての地で、たくさん子どもを産みました。帰ってこないことに激昂したアダムは、リリスの子どもを殺し、悲しんだリリスは、アダムとイブの末裔に対する「生死の決定権」を握ることになったんです。
自分とアダムの対等を譲らず、目には目を返した女性の象徴がリリスなのかもしれません。

一方でイブは、一説には蛇に姿を変えられたリリスが知恵の実を食べさせるまでは、男性に従順な頭がからっぽな女性の象徴のような扱いです。アダムとイブの創世記は、フェミニストたちには受け入れがたい神話ですね。
リリスが本当にいたかどうか、新約聖書がそこの部分を削除したかどうかが、論争の元になっています。

近代になってから、「男性は女性の染色体が突然変異して男性になる」ということがわかりました。遺伝学的に「女性ありき」と判明したとき、キリスト教社会の女性たちはやっと新約聖書のイブがアダムの肋骨から創生されたという呪いから解放されたのかもしれません。
アマテラスのような女神が天のトップである日本人と違い、創世記の部分での劣勢を押し付けられていた西洋の女性たちは、まずはそこから戦わなければならなかったわけです。

考えてみればリリスが「とんでもない凶星」とみなされていることも、フェミニストたちにとって激怒な話なんです。
「そこを見ずに、リリスは語れない」ということを、指摘していたのが、私がたまたま最初に買ったリリスの洋書でした。
なので、占星術的内容の部分よりも、そっちの前置きのほうに面白みを感じてしまい、日本でもこういう前提を共有したいなと思い、私なりに「フェミニズムの種類」と「星座別リリス」を区分けしたりし始めまして、講座をやってみたら、驚くほどの反響があったんです。

いけだ笑み
いけだえみ/1968年大阪生まれ。幼い頃から占星術のサインやシンボルに強い関心を持ち、1998年からプロの占星術師としての活動を開始。「100の言葉よりも1つのシンボル。シンボルが内包する情報の豊かさに目を向け、必要に応じて解読するのが占い師。しかし、シンボルから最も有効な情報を引き出せるのは相談者本人」という考えから、「自分で占える人」の育成に力を注ぐ。アメリカ留学の経験を活かした、原書研究から得る知識と技法は鮮度が高い。雑誌、WEB、携帯サイトの執筆、研究会の主宰など、活動は多岐にわたる。
http://astro.secret.jp/

https://twitter.com/emi0711

『ホラリー占星術』
いけだ笑み著/説話社

田中要一郎
たなかよういちろう/占術研究家。芸人。1974年和歌山県生まれ。早稲田大学卒。高校時代より占いに興味を持ち、研究を始める。西洋伝統占星術、インド占星術、七政四余など古典をベースとした東西の占星術を比較研究する。五術研究家の阿藤大昇の門下で「三式、三典」を伝授され、香港の世界五大風水師の筆頭であるレイモンド・ローからは風水を伝授される。レイモンド・ロー公認風水師。占術は日本のみならず中国、インド、欧米の諸師にも学ぶ。主な占術は、「西洋伝統占星術」「子平」「インド占星術」「風水」「易」「タロット」「人相・手相」「姓名判断」など多岐にわたる。
翻訳書籍は『子平推命基礎大全』(梁湘潤著、太玄社)、『クリスチャン・アストロロジー第1&第2書』『クリスチャン・アストロロジー第3書』(いずれもウィリアム・リリー著、太玄社)。

田中要一郎の占術世界
http://uranaigeinin.com/

ブログ
https://ameblo.jp/uranaigeinin/
http://gree.jp/tanaka_yoichiro/blog

『クリスチャン・アストロロジー第1&第2書』
ウィリアム・リリー著/田中要一郎訳/太玄社

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