こんにちは。占星術家のいけだ笑みです。
昨今の空模様から連想される徒然について、今回も発信します。
今までと今後の社会の流れをスタピチャンネルで発信中!
13日に向けてワクワクするようなプランを
7月の主な星の動きは、このようになります。
●1日/土星と火星のオポジション
●13日/火星と金星のコンジャンクション
この影響による、恋のチャンスや情熱的な出来事の到来!
後半は・・・
●28日/魚座にいったん入っていた木星が、水瓶座に
●29日/火星の乙女座イングレス
今月前半の「火星と土星のマッチョアスペクト」については、この連載の1回目で取り上げました。
この配置を経てからの「火星―金星の会合(コンジャクション)」は、緊張と緩和の法則から、通常の会合以上の影響が期待できそうです。1日から13日にかけて、恋や情熱的な出来事のシナリオを自分なりに描いてゆくと、星の加護を味方に付けることができるかもしれません。
獅子座で起こる会合なので、具体的には“火のエレメントが担う事柄”と仲良しに過ごせば時流に乗れるのですが、乾いていて熱い不動の火は、フェス、祭り、花火、観劇、ダンスなど、血湧き肉躍るワクワク感から生じます。
デートプランは、そういった活力を呼び覚ましてくれるようなものが最適でしょう。
よし! 今月はちゃんとした占い師らしいことを冒頭に書いたので、後は好き放題で。
占星術的お誕生日とは?
7月と言えば、7月11日生まれの私の誕生日月です。占星術的に誕生日を説明すると、「生まれた時に太陽があった位置に、経過中の太陽が回帰する」ことを指し、それを「太陽回帰(ソーラーリターン)」と呼びます。
占星術師はこの回帰図を使って、次の年の誕生日までの運気を占ったりします。
太陽だけでなく、惑星にはそれぞれに固有の公転周期があり、ある惑星が、自分が生まれた時の位置に戻ってくることに注目すると、様々なサイクルが見えてきます。
最も早いものでは、月の回帰(ルナーリターン)が生後1ヵ月で訪れますし、大きな節目としての土星回帰(サターンリターン)29年ほどで訪れます。
惑星の回帰とは何か?
惑星の回帰は、惑星の代謝のような働きがあり、「月」のように1ヵ月で元の位置に戻る惑星の場合、「身体的新陳代謝」と同期すると考えることが可能です。
例えば、化粧品の試供品が「27日間試して効果を実感してください」というのは肌細胞がすべて入れ替わるのがそのくらいの周期だからで、ダイエットや食事の効果が現れ始めるのも月の周期で考えるとわかりやすいですね。
また、この「ひと月」という周期を12サインで分割すると、2~3日でサインから次のサインへと移行するため、こちらも身体症状や感情活動とシンクロしやすい。悲しく沈んだ気持ちも2〜3日すれば元気になりますし、市販薬の取説には、「2〜3日服用して症状が改善しない場合は専門医を受診」するように促してある。
ということは、2〜3日経過しても改善されない心身の不調は異常事態であるということで、それは月の代謝の範囲(日常)からはみ出ているというガイドラインなのです。
「水星」の代謝はそれよりやや長期的で、一周に88日ほど、一つのサインをおよそ半月ほどで経過します。
これは「思考」や「流通」のタイムテーブルと同期しやすい速度であり、「人の噂も七十五日」というように、ゴシップが流れるのも水星の一周を待てば代謝するのかもしれません。
また、どんなビッグニュースでも、ワイドショーで特集が組まれるのはサインの経過と同期した2週間程度。逆にそれ以上続く噂話しは、ゴシップの領域を超えて伝説と呼ばれるでしょう。
「金星」の代謝は、1年弱の225日。愛と美の周期は、1年持たないのでしょうか?
私は子どもの頃、まだ暑いのに秋物の上着が店頭に並ぶことや、寒くてコートを探しているのに一番寒い2月には春物が陳列されていることに驚き、おしゃれ人間な獅子座母から「ファッションは先取り。半年先を行かないと、売ってるもんを後から着たのでは、もう古臭くてやぼったいんやで」と言われたことを強烈に覚えています。
美の鮮度とは、そんなにも短いものなのか? 気に入ったコスメを見つけても、次の年には「春の新色」「秋の新色」にとって代わられ、二度とお気に入りは手に入らないことも多々あります。
若い女性がマウンテンバイクに乗り始めたり、サッカー観戦を始めると決まって「にわか」と揶揄されるのは、火星(マッチョ)の周期(2年以上)よりも金星の周期が短いことに関係があるように思えます。
「月」も「水星」も「金星」も、普遍的なものを求めているのではなく、鮮度を求めているのだと思います。儚さに美は宿るんですね。花は枯れるから美しい。
「自分」とは生まれた時からリニューアルし続けている存在
普遍と鮮度の境界線は、「太陽」です。
“12宮すべてを周回し、起点と同じ位置に惑星が回帰した時、その惑星は次のフェイズに移行した”と考えてみましょう。
細胞の代謝のように、同じものであるように見えて、そこでコピーのエラーや引継ぎの失敗、あるいは進化や突然変異が起こりうるのはこの時です。
惑星が担うテーマにおいて、私たちに進化のチャンスが回帰ごとに与えられているかのように。
私たちが「自分」だと認識しているものは、生まれた時の状態と全く同じものは何一つなく、それぞれの周期でコピー&エラー(あるいは進化)を繰り返しながら、リニューアルしているのです。
出生図の呪いを解くカギを握るのが「ソーラーリターン図」ですが、出生図をルートチャート(根)として、太陽回帰ごとに、出生図のどこがアクティベイトされるのかを探る古典的技法もあり、夢は広がります。
2021年の7月11日には、どんな進化の方向が示されているのか、1年かけて読み解いてゆこうと思います。お誕生月おめでとう、自分♡
いけだ笑み
宇宙のからくりと人間存在の謎について、物心ついたころから考え続け、古代占星術と錬金術思想にたどりつく。1999年からプロの占星術家としての活動を開始。主にホラリー占星術の研究と実践に取り組みながら、東京、大阪、仙台、福岡などで講師活動やイベントを主催。著書は、『基本の「き」目からウロコの占星術入門①』『基本の「き」目からウロコの占星術入門②』『ホラリー占星術』(説話社)、『フレンドリータロット』(太玄社)など。
http://astro.secret.jp/
https://twitter.com/emi0711
『いますぐ深読みできるフレンドリー・タロット』
いけだ笑み著/ 太玄社
『ホラリー占星術』
いけだ笑み著/説話社