こんにちは、ヒプノセラピストのはらゆうこです。
今回も、様々な出来事や出会った人たちから得た気づきを、皆さんの「幸せの未知案内役」としてお伝えします。

ワンオペ育児で追い込まれ、ヒプノセラピーを受けることに

これまでの私自身の体験を通して、「シンクロ」について考察してみました。こんな目線で見ると、人間関係は面白いと思ってもらえたらうれしいです。

私が初めてヒプノセラピーを受けたのは、今から17年ほど前のことです。
子どもが生後11ヵ月の時に、夫(後に離婚)に勧められて社会復帰をしたのですが、とにかく辛いことばかりの時期でした・・・。
今考えただけでも、ゾッとするほどのワンオペ育児
時々限界を超えて感情が暴発し、「なんで私ばっかり、こんな大変な思いをしなくてはならないの!?」と夫に怒りをぶつけ、意見の食い違いがどんどん広がっていきました。
届かない思いをありったけの感情でぶつけるので、半狂乱に近かったかもしれません。

そんな私を見て、「ママは頭が変なんじゃないの?」と夫から言われるようになりました。繰返しそう言われると、自分がとても有害な存在に思えてくるのものです。
「私はやっぱり、変なのかしら?」「こんな私が子育てをしてもいいのだろうか?」と深い深い霧の中に入り込んで行くようでした。

それと同時に、ふと頭をよぎったのが“インナーチャイルド”という言葉。
母親との関係が良好とは言えなかったので、「私はどこか不健全な心のまま育って大人になったのかもしれない、だからこれを解決しなくては息子を育てられない」と思い、インナーチャイルドを癒すためにヒプノセラピーを受けることにしたのです。

どんなに頑張っても褒めてくれなかった母親への想い

私の母はハタチで私を産みました。そして、記憶の限り、私は一度も褒められたことはありません
一生懸命頑張っても認めてもらえず、だんだんとねじ曲がった「承認欲求」が大きくなっていきました。その承認欲求が思春期にもたらした影響については、またいつか・・・。

ということで、もったいぶっておきますが、とにかく認められたいのに認めてもらえないというのは、私にとって常に不足感、枯渇感の元となりました。
テストで100点を取っても、学年でベスト10に入っても、部活で活躍しても、ほとんど無視
これでは頑張っても意味がないと、高校2年の時に頑張ることを放棄。そして、「私は母から愛されていないのだ」と結論づけたのです。

そんな幼少期の自分の想いをセラピストに吐き出し、いよいよインナーチャイルドセッションに入っていきました。もともとイマジネーションは豊かなほうだったので、トランス状態に入るのはそれほど難しくはなかったです。

セラピストの誘導で、私は子どもの頃の自分と対面しました。大人の私が、鏡の奥にいるインナーチャイルドに話かけることで、すっかり忘れ去っていたいろいろなことがビジョンとして現れました。
当時、父のもとで働いていた職人のおじさんが私に性的な感情を抱いていて、恐怖を感じたことなども。

初ヒプノセラピー後に信じがたい出来事が

セラピストは私に、「では、イメージの中でお母様に出て来てもらいましょう。その時に、何か聞いてみたいことを質問していいですよ」と言いました。
私の口から出たのは、もうとっくに忘れていたある出来事のことでした。
「お母さん、どうしてピアノの発表会に来てくれなかったの? みんな家族で見に来ていたのに、私だけひとりぼっちだったのよ」そう言いながら、いつの間にか泣いていました。
でも、イメージの中の母は無表情で無言でした。

セッションを終え、帰宅したその夜、突然母からの電話がかかってきました。そして、こんなことを言ったのです。
「今日、なぜか急に思い出したんだけど・・・。ピアノの発表会に行かなくてごめんなさいね。
馬鹿な親よね。どれほど淋しかったことか。ほんとに急に思い出して、いても立ってもいられなくなって・・・」

その時、私は、「ああ、私と母は心のずっとずっと奥で繋がっているんだ」私が癒やされれば、母にも癒やしが起きるんだ」と気づいて感動したのです。
相手を変えようとしなくても、自分が変化すれば、こんなにも素晴しいことが起こるということを身をもって体験した出来事でした。

シンクロとは他者と無意識下で繋がっている現象

その体験以来、母はしばらくの間、謝罪の嵐でした(笑)。でも、シンクロはそれだけでは終らなかったのです。
例えば、ある時、クラシックのコンサートでチェロの演奏を聴きながら、「宮沢賢治のセロ弾きのゴーシュって、どんな話だったっけ?」とぼんやり考えながら帰宅したことがあります。
すると、夫が『セロ弾きのゴーシュ』のレンタルDVDを息子に観せていて、びっくり! なんてこともありました。

そんなふうに、考えていたことの答えが向こうから勝手にやってくる頻度が、以前よりも多くなりました。そう考えると、シンクロというのは、人と人とが無意識下で繋がっていることの証明なのだと思います。

時を経て、私はヒプノセラピストになりました。
セッションの度に、「一人の変容がその周囲の人たちの癒やしに繋がり、そのうち世界がより良く変わって行くのかも知れない!」とワクワクして仕方がない自分がいます。

深い癒しの瞬間に立ち会うことができる仕事を誇りに、これからも誰かのお役に立とうと思っています!
というわけで、シンクロは無意識下の繋がりによって起こるというお話でした。
では、またお会いしましょう!

 

はらゆうこ 
ヒプノセラピスト、メンタルトレーナー、セールスコーチ、企業研修講師。ブライアン・L・ワイス博士の『前世療法』という本に出会い、ワイス博士の日本人初の直弟子からヒプノセラピーを学ぶ。ヒプノセラピストとしてだけでなく、私立高校野球部のメンタルトレーナーとして高校球児と一緒に甲子園を目指しており、また、起業家のためのセールスコーチ、企業研修講師として、思考と感情を快適化するというテーマでセッションやワークショップを提供している。
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