自分がナチュスピの書店営業に関わり始めたのが、2007年5月だった。
同年の10月に『ザ・シークレット』(角川書店)が発売されてから、出版界に「引き寄せの法則」ブームが到来。
その当時ほどの勢いはなくなったものの、現在も着実に「引き寄せの法則」関連本の需要はあると感じている。その理由は、ナチュスピが一足早く2005年に刊行していた『サラとソロモン』が、いまだにロングセラーを続けているからだ。

本書は「元祖・引き寄せの法則」との異名をもつ永遠の定番書であり、物語なので老若男女にとっても読みやすい。
さすがに12年も経つと、「引き寄せの法則」関連本の市場も飽和状態で、売れるものと売れないものとの棲み分けが起こっているのも事実なのだろう。

「頭で考える」から「ハートで感じる」へ

そんな状況下、久し振りに登場してきた興味深い一冊『真実の引き寄せの法則』をご紹介してみたい。
本書では、いままでにない切り口で「引き寄せの法則」が解説されている。
大切なことは「頭で考える」ことから「ハートで感じる」のだと。

本書のまえがきには、執筆の理由として、こう書かれている。

〜同じ「引き寄せ」と名乗っていても、相互に主張が矛盾したり、誤解が広がってしまったりしているように感じます。(中略)
さらには、ブームの陰で、引き寄せの法則で本当に大切なものが抜け落ちてしまっているように感じます。「こうした混乱した状況をなんとかしたい、そして引き寄せの法則をもう一度、本来の姿に戻したい」・・・・本書はこんな思いで書きました。〜

引き寄せの基本を改めてしっかりと網羅

著者の錦さんは、かつてソフトバンク社在職中に編集者として、エイブラハムの「引き寄せの法則」シリーズをプロデュ—スし、シリーズ累計40万部突破の快挙を成し遂げた方。
その錦さんが、全8章にわたり、とてもていねいに引き寄せの法則を解説している。

第1章 引き寄せの法則の誤解
第2章 願望が叶うしくみ
第3章 アタマからハートへの大転換
第4章 感情を感じる
第5章 手放し、ビリーフの書き換え
第6章 自分ファーストでエネルギーを確立する
第7章 願望を高次のエネルギーにつなげる
第8章 お金、恋愛、健康・・・課題別の実践

 

どの章からでも読めるようになっていて、さすがは「引き寄せの法則」ブームの仕掛け人が魂を込めて書いただけのことはあるなと!
個人的には特に第3章と第5章に関心があって、弊社の『ハートの聖なる空間へ』と比較しながら、読むことができた。

『ハートの聖なる空間へ』
ドランヴァロ・メルキゼデク著/鈴木真佐子訳/ナチュラルスピリット

また、引き寄せのベースであるビリーフの部分が詳しく解説されているので、今まで引き寄せがうまくいかなかった人は、ビリーフの書き換えに注目してみてはどうだろう。
「ハート」というテーマは、こらからの出版界のトレンドの一つになるのではないだろうか。「本当の引き寄せの法則」を落とし込ませるには、本書はまさに最好適書だと思う。

(この記事を書いた人/丹波-浪速 道)

「ハートにしたがう」だけで、すべての願いはかなう
『真実の引き寄せの法則』
錦織新著/すばる舎
本体1700円+税