この本は、山川夫妻と双子のスピリチュアリストのユニット「あーす・じぷしー」という世代の異なる4人による、本当に幸せに生きるためのガイドブックだ。
読んだ感想としては、とても読みやすくて途中でつっかえることがなかったということ。「ワクワク感」をテーマにした類書が多い中、この本は読み解くというよりも、そのエネルギーを感じながら何かを受け取るような本とでもいう感じだろうか。

世界はあなたの望みと意志を待っている

最も感心したことは、「あーす・じぷしー」が結成されたときのお二人の年齢が26歳だったことだ。果たして自分が26歳の頃、彼女たちのように目覚めていたのか?
答えは、No! 当時は輪廻転生などあるわけがないと思っていたし、意識レベルの低さは拭えない。

自分的には、山川亜希子さんのページが特にすんなりと心に入ってきた。亜希子さんは正直に、自身の人生がうまくいかなかったことを告白されている。
無価値な人間だと思っていたから、生きてはいても心の底から楽しいと思えなかったのだと。いつも自信がなかったし、人が怖かったのだと。
そんな彼女が精神的に成長していく過程が、細かく描写されている。『アウト・オン・ア・リム』を始めとして多くのスピリチュアル本を日本に紹介された方なので、最初から目覚めていたかと思っていたのだが。

本文中で特に印象に残ったのは、以下の部分だった。

サイレントウォークをしているとき、私はこんなインスピレーション(コンタクト)を受け取りました。
「この世界は万華鏡のようです。万華鏡をまわすのはあなたの仕事。そして、ひとつの乱れもなく、美しく完璧な絵柄にするのは、神の仕事。回すためには、あなたの意志が必要なのです。意志を神に任せることはできません。愛の道へ歩くのか、崩壊の道へ歩くのかは、あなたの意志次第です。いつも、あなたの意志を待っています」。
私たちは、いつも世界から「さあ、あなたの望みは?あなたの意志を教えて」そう呼びかけられているのだと気づきました。
あーす・じぷしー(naho)

そう思ってしまうほど、すべてがまるで違っていた。バジャンの音楽は、天使たちが頭上で歌ってくれるのではないかと思うくらい、こんな私を盛大に祝福してくれるようだった。
(中略)
そして恐る恐る、涙を拭く手を止め、前を向いた。すると、そこには目を疑う光景が広がっていた。目に見える景色がすべて、金色だったのだ。
ああ・・・神よ・・・。私は祈るような気持ちだった。そうか。神は愛だったのか・・・。
(中略)
このインドでの体験は、私の知っている愛と幸せの定義をひっくり返し、真の愛と真の幸福とは何なのかを、はっきりと見せてくれました。私がずっと求め、探していたものはこの「愛」でした。インドは、私が愛や霊性、真実に飢えていたことに初めて気づかせてくれた場所でした。
あーす・じぷしー(maho)

自分自身を受け入れると宇宙とつながります。自分が宇宙そのもの、神そのものだからです。自分自身を批判し、嫌っているのは、宇宙や神を嫌っているのと同じです。
(中略)
意識を変えるためにとても大切なことは、「学びとは、自分の外側にあることを学ぶことだ」というこれまでの思い込みを捨てて、学びの目的を自分の内側に向けることです。(山川亜希子)

引き寄せの法則というと、一般的には「自分が”ほしいもの”を強くイメージすることで、意図的に引き寄せる方法」と思われがちですよね。でも、実は自分に起こることは全部、必要なことが起こっている。言い換えると、自分の魂がその経験を通して学びたがっていたり、何かしら必要があるから引き寄せているんですよね。
だから、実は引き寄せの法則の極意は、「自分の波動を上げよう。そうすれば、その波動に合わせて、自然によいことばかりが人生に起こってくるよ」ということなんです。(山川紘矢)

受け入れると人生は変わっていく

すべては自分に必要だから起こっている。魂がそこから学びを得ようとしているだけのこと。もしそのことを、いまは受け入れられない自分がいても、それはそれでいいんだと。ぜんぶ丸ごと受け入れてあげること──。
それが、この本で提唱されている「受け入れの法則」であり、受け入れることで人生はより自分を輝かせるものへと展開していく。

生きていて、何かモヤモヤしていたり、人生がうまくいっていないような感覚があるなら、ぜひ、一読をおススメしたいと思う。
昔と違って、現代の日本社会で生きていると知らず知らずのうちに、かなり刷り込みが入ってしまう。いわゆる、洗脳っていうやつだ。
それを取っ払うのにも、この本はとても役立つだろう。

『“YES" 新・受け入れの法則』
山川 紘矢、山川 亜希子、あーす・じぷしー naho&maho著/PHP研究所

(この記事を書いた人)
丹波-浪速 道(たんばなにわどう)/元ナチュラルスピリット社の関西支局担当者として、営業・取材・編集などに6年間従事。丹波~浪速の(京都~大阪を主軸とした)近畿圏の霊ラインを活性化させて、伊勢~白山の霊ラインにからませた霊ラインの十字架をつくることで、日本人の意識の目醒めを促進。現在は活動拠点を東京に移し、日本の未来を牽引していく'Star People'の発掘に余念がない。1986年、アメリカ大陸を101日かけて自転車横断達成。生まれながらの冒険野郎。次なる夢は、地球の地底世界に移住すること(笑)。

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