こんにちは。悟りをテーマに活動している、ドルフィニスト篤です。
今回も、私の師匠であるマスター・ゲート氏の教えを交えながら、日常の中で目覚めていくためのポイントを、悟りの観点から綴っていきます。

真の自分とは「観察者」である自分

「悟るためには、具体的に何をすればよいのでしょうか?」という質問をよく受けます。

これに関する答えとして、こうお伝えしています。
「ゲート氏の教えの根幹にあるのは、“一切唯心造”(すべての現実は私が創り出している)です。
このことをはっきりと確信し、すべてを創り出している主体が“私”であることをに気づくことです」と。

でも、いざ自分と向き合い始めると、考えや感情に振り回されていることに気づくことでしょう。
考えや感情は自分が創り出したものなのに、それと同一化して、まるで自分自身であるかのように錯覚しているのです。

「〇〇は私自身ではなく、考えに過ぎない」と、まずはそのことに気づいていることが大切になってきます。
そうやって、考えや感情を観察し、それに気づいている「私」がいることを発見していきます。

この観察者の「私」こそが私の正体であり、全ての考えや感情などの自我を創り出し、現象を創り出し、認識を創り出している主体なのです。
この「私」の本性であり、観察者の「私」で“ある”ことが目覚めであり、それを「自覚」と呼んでいます。
自らに覚めるということです。

目覚め続けるために徹底的な自己分析を

マスター・ゲート氏は、次のようにおっしゃいます。

皆さん、一番大事なのは、ずっと自分の精神を目覚めさせ続けていくこと、それしかないのです。

朝起きた時は、「今日、私は精神的に何か目覚めて、しっかりとした自覚をしてみよう!」というふうに自分に言ってみるのです。

そして、寝る前は、「今日、私が目を覚ましたことは何があっただろう?」「今日、果たして私が自覚したことは何だっただろう?」と、一日をそのようにずっと点検するのです。

習慣として、朝、運動をするように、起きた時に膝の上に手を置いて、このように自分に言ってみてください。

「私の考えを徹底的に分析してみて、私の感情も徹底的に調べてみて、今持っている私のストレス、不安、焦り、心配・・・そういったものに対して徹底的に分析して、観察してみよう」。

朝思ったそのことをずっと掴み続けて、一日を過ごすことができたなら、それは「真の修練者」です。

そして、寝る前に「今日、私は、どのように私について詳しく見てみただろうか?」と振り返るのです。
それを紙に書き出してみてもいいし、「今日、私は心配や不安などの自分の感情について、このような分析をしてみた」というふうに反芻してみてもいいです。

そのようなことを生活化、習慣化することがとても大事です。
朝起きたら、皆さん、鏡を見るでしょう?
毎朝、鏡を見るように自分自身を見るのです。

この話は、神秘的な話でもないでしょう?
けれども、どのような修練や神秘的な体験よりも、もっと大事で意味のあることが、今話したような修練です。

修練の中で最も優先されるべき修練は、“始終始終、自分を見る”ということです。
自分の中で起こること全てを、自分で把握するのです。
それにより、自分自身を完全に分かっていきます。
その次に、それに関して完璧に自覚をしていくのです。

そうしたら、それについて自然に悟ることになります。
その悟りこそ、まさに「私」の意識の成長であり、最も大事なことなのです。

 

悟るまでは、創り出した考えに陥って、囚われてしまうので、自覚を起こし続けることに困難を感じるでしょう。
考えや感情に影響されて迷いを創り出し、その迷いから怒りや悲しみなどの二次的な感情を創り出すわけです。

このように、現象にいちいち一喜一憂して、次々と反応を起こしながら、さ迷ってしまうのです。

悟りには負の感情の原因を突き詰めることが必要

悟りを目指すのであれば、考えや感情(自我)が、どのようなものかをはっきりと知り、その正体を明らかにしていくことです。
なぜなら、自我には欲や執着、無意識の習慣などの罠がたくさんあり、その力を征し、克服していくには超然とした力を持つ必要があるからです。

「悟るのに、自我を観察する必要はないのでは?」と思われるかもしれませんが、ある観点からすれば、感情に振り回されている幼子を抱きかかえて共に進むように、悟りとは自我を克服して治めることなのです。
そのために、いつも湧いてくる考えや感情に対して、「この考え、感情が起こってくるのは、なぜだろう? ~だからだ」と原因をはっきりさせて、整理していくのです。

ネガティブな感情が出てくる時、反射的にそれを感じないように避けようとしがちですが、避けずにその感情にずっとフォーカスして、「なぜ、それが生まれてくるのか?」その原因を分析して、突き詰めていくのです。

心の闇となるあらゆる考えや感情をよく分析することで、闇の正体が明らかになり、自我の全体像が見えてきて、それらを俯瞰して見れるようになってきます。

心の闇を克服すれば「自覚」が日常になる

このように、分析や論理によって得られた明晰さは力となって、自我の虚構性を見通すことができるようになります。
すると、闇に対する恐れも消えていき、闇を受け入れることが苦しいものではなくなり、今まで闇だったものを許容できるようになります。

光も闇も、自分の判断、まさに“考えに過ぎなかった”ということです。
すると、自我の反応というものはただ起きているだけだとわかり、その時の考えや感情に影響を受けずに“いる”ことができるようになります。
自分への信頼が生じて、「私」の本性が確かなものとなり、自覚が日常になってくるのです。

これは実際に、自覚を徹底的に実践し、分析してみることで体得することができます。
科学は、習慣からくる偏見、思い込み、迷信を、論理の力によって断ち切って発展してきましたが、この論理を心に適用して分析していくことで、正体がわからずベールに包まれていた心を、明るくすることができるわけです。

自分を見ようとすると、自分の中の闇が見えて、それを受け入れることは避けて通れない道です。
その際に、自分が弱くなってダメになっていくようで苦しくて、辛く感じるかもしれません。
でも、闇をよく分析していくことで、闇をリアルだと思い込み、深刻に受け止めていたからに過ぎなかったと、あとでわかってきます。

もし、あなたの心に闇が現れてきて、まだ影響を受けるのであれば、逃げることでは解決しません。一時的に逃げられたとしても、またあなたの前に現れてくるでしょう。
なぜなら、あなたが「それについてもっと知って、克服したい」と願っているからです。
ですから、自分の心をよく分析し、よく知っていくことを意志をもって実践していきましょう。

「私」の本性に対する信頼が深まっていけば、あらゆる考え、感情に影響されなくなり、ここまで連れてきてくれた船である「論理」をも、自然に手放すようになります。
そうすると、「私」の本性に対してより集中するようになり、悟りを迎えるのです。

 

 

ドルフィニスト篤
ドルフィニストアカデミー主宰。京都大学理学部物理学科卒業。京都大学院理学研究科物理学専攻、修士課程修了。2001年より、イルカのスピリットをチャネリングする綾子夫人と共に、イルカのように生きる「ドルフィニスト」を提唱し、全国にて講演活動を行い、人々の目覚めやヒーリングに従事する。現在は悟りのコミュニティにおいて、鋭い論理と慧眼で悟りへと導いている。著書『悟りハンドブックー〈私〉を思い出すこと、それが悟りです!』(ナチュラルスピリット)。

 

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『悟りハンドブック』
ドルフィニスト篤著/ナチュラルスピリット

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『悟りの錬金術』
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