悟りをテーマに活動している、ドルフィニスト篤です。
今回も、私の師匠であるマスター・ゲート氏の教えを交えながら、日常の中で目覚めていくためのポイントを、悟りの観点から綴っていきます。
人は自分で創り出した幻想から、なかなか抜け出せない
「これからどうすればいいんだろう?」「やっていけるかな?」と将来を心配したり、いつも誰かや環境のせいにしていて、文句や不平不満があふれてきたり、何をしていても寂しさが襲ってきたり、生きることの辛さがぬぐえなかったり・・・。
私たちは、現状をあるがまま見ることができずに、固定観念で見て、本当にそうであるかのような幻想の中で生きています。
そして、そこから感情や考えを展開させて自分の中でのひとつの物語にし、いつもそれに囚われて、そこから抜け出せないでいます。
それは、自分で作り出した感情や考えの渋滞に巻き込まれているようなものであり、正常な状態ではありません。
閉じ込められた心が自由になると頭の中が楽になる
マスター・ゲート氏は次のようにおっしゃいます。
交通渋滞に巻き込まれて、車がほとんど進まないことがあります。
人間も、過剰な考えに一度巻き込まれると、大変苦しくなります。
そのような時には向きを変えて渋滞から抜け出すか、状況を受け入れて、心を楽にしたほうがいいです。自分自身と戦うと、抵抗が生じます。
“考えること自体が抵抗になる”のです。
これは、良くないことです。でも、楽になると、考えが生じません。
ですから、楽になった時に「頭が空になった」などと言うのです。逆に、心をわずらわせるような考えが多いと、それだけ苦しくなります。
それ自体が、自分自身を交通渋滞に追い込むことになるからです。
そうなると、状況はどんどん混乱に陥っていくだけです。
それをバッサリ切って、抜け出さないければなりません。一番健康な体の状態は、血液循環が良い時です。
あらゆる病気は、血液循環が良くないことから始まります。
血液というのはすべての神経と経絡に「気」を運ぶ媒体の一つですが、その血液が交通渋滞すると、当然問題が生じます。
血液は、思念の影響を一番受けやすいのです。
人はストレスを受け、イライラすると活性酸素を生み出し、それが血管壁を傷つけます。
血管が傷つくと、血液が凝固して、かさぶたのようなものを作ります。
これを血栓と呼びます。
この血栓が、血管の中を流れながらどこかに引っかかると、そこで血液循環が妨げられます。
こうして血液が凝固すると、甲状腺に影響を与えたり、動脈硬化を起こしたり、いろいろな病気を引き起こすことになります。何でも閉じ込めておくと、病気になります。
肉体が独房に閉じ込められているとしましょう。
肉体を閉じ込めておくとストレスでトラブルが起こるのに、それより遥かに自由な心を閉じ込めておいて、病気にならないわけがありません。
心も閉じ込めると病気になります。誰が心を閉じ込めたのでしょう?
それは自分自身です。
考えや観念に縛られて、そこから抜け出せないのは、自分自身がそこに閉じ込められているということです。
抜け出せないように、自ら縛りつけているのです。
肉体がずっと縛りつけられたままでいると、どれほどストレスを受けることでしょう?
それなのに、肉体より遥かに自由な心を縛りつけていたなら、その心がどれほど傷つくかは言うまでもありません。心に自由を、考え方に自由を与えるようにしてください。
分別をなくせというわけでも、判断するなというわけでもありません。
そこに閉じ込められるな、ということです。
考えは、考えにすぎません。
それを掴む必要も、それに溺れる必要もありません。
自然に散らばって消え失せるように放っておくべきです。
それを掴んで、再び生み出しているのは自分自身です。考えというのは、一日のうちに数え切れないほど頻繁に、生まれたり変化したりします。
皆さんは一つの考えの所有者ではなく、数千億の考えの所有者です。
一つの考えに閉じ込められるのは、自分自身を塵のような微小な存在にすることです。これからは、全体的な視点を持ち、豊かに生きていかないといけません。
自分のあるがままの姿を正しく見る、それが全体性です。
一つの考えだけでなく、すべての考えを許容して、すべての可能性を受容する、それが全体性という視野を持つ人間であり、宇宙的な存在です。
宇宙的な考えも、偏屈な考えも、みんな許容してください。みなさんは創造された存在ではなく、何でも創り出せる創造性そのものです。
自分の中の一つの考えにこだわらず、全体性としての意識を持って、その可能性のすべてを開いて生きていくべきです。
怒りも混乱も、もどかしさも、そんな自分への理解も、全部あってかまいません。すべてを許容すれば済むことなのに、なぜ、数千億分の一に悩まないといけないのでしょうか?
数千億円を持っていながら、数十円に悩んでどうしますか?
皆さんは、すでに自分が全体的な視野を持つ、宇宙的な存在であるということを認識してみてください。
私たちが感情や考えを作り出すのは、どういう時でしょうか?
自分自身をよく観察してみると分かりますが、「現状を受け入れられない時」や「拒絶したい時」に、ネガティブな感情やもっともらしい考えを作り出します。
そのような感情や考えは、恐怖や不安から逃げたい、拒絶したいという“抵抗”なのです。
全体的・宇宙的な人になると現実が180度変化する
こうした感情や考えに陥ることで、「周りの人はわかってくれない」「自分だけが苦しい」という自分の主張が絶対だと思い込み、逃げたくて拒絶したい気持ちを正当化します。
現状に抵抗してみたところで、何も変わらないわけですが、自尊心・プライドからそれを受け入れることが辛く、苦しいわけです。
「受け入れてしまった方が楽なのに・・・」、そう頭ではわかっていても心がついて行かず、目の前の状況を受け入れられません。
そのような物事の捉え方をして、長年自分で自分を閉じ込めていると、やがて肉体的にも精神的にも健康ではなくなってきます。
ですので、自分の中で作り出した感情や考えに閉じ込められているのではなく、人生の主人公になることです。
現状を受け入れて、その状況を許すことができた時、現実が180度変わってきます。
ゲート氏は、それを「全体的な人・宇宙的な人になること」とおっしゃいます。
そうすれば、状況に関係なく幸せでいることができ、本来は幸せであることが正常なのです。
もともと、私たちは「全体的な人・宇宙的な人」なのですが、受け入れられないことが多いので、固定観念やマイナスの考え、感情に陥って、偏狭になってしまいがちです。
全体的で宇宙的な私たちは、本来、何にも限定されず、自由な存在です。
作り出したあらゆる感情や考えに影響されず、逃げる必要もなく、自主独立している存在なのです。
ドルフィニスト篤
ドルフィニストアカデミー主宰。京都大学理学部物理学科卒業。京都大学院理学研究科物理学専攻、修士課程修了。2001年より、イルカのスピリットをチャネリングする綾子夫人と共に、イルカのように生きる「ドルフィニスト」を提唱し、全国にて講演活動を行い、人々の目覚めやヒーリングに従事する。現在は悟りのコミュニティにおいて、鋭い論理と慧眼で悟りへと導いている。著書『悟りハンドブックー〈私〉を思い出すこと、それが悟りです!』(ナチュラルスピリット)。
ドルフィニストアカデミー
http://www.dolphinist.jp/
http://iru-iru.jp/
『悟りハンドブック』
ドルフィニスト篤著/ナチュラルスピリット
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悟りのマスター、マスター・ゲート氏の活動情報はこちら
101キャンドルライト
http://101candle.jp/
『悟りの錬金術』
マスター・ゲート著/アン・テファン訳/ナチュラルスピリット