こんにちは。悟りをテーマに活動している、ドルフィニスト篤です。
今回から、私の師匠であるマスター・ゲート氏の教えを交えながら、日常の中で目覚めていくためのポイントを、悟りの観点から綴っていきます。
感染よりも恐怖に感じてしまうこと
新型コロナウイルスによって、世界中でさまざまな問題や混乱が起こり、誰もが多少なりとも不安や恐怖を感じているのではないでしょうか。
この新型ウイルスが怖れられているのは、感染すると重症化して、死に至る可能性があるからです。
でも、実際のところ、感染する恐怖よりも、社会的立場や経済的安定を失うことや、自粛要請によるストレスの方が大きいのではないかと思います。
もし、自分が感染すると、家族や会社をはじめとした周囲にいる人たちに迷惑をかけたり、感染者のレッテルを貼られて差別されてしまいます。
結局は、感染することで社会的立場が危うくなり、安全が脅かされることを怖れているのです。
また、政府から自粛要請をされている中、経済活動をすることをためらっている人もたくさんいたことでしょう。
かといって、経済活動をしないと社会生活が回らなくなるというジレンマを抱えていました。経済活動をしないと、自分の社会的立場が危うくなり、安全が脅かされてしまうからです。
コロナウイルスで顕在化した、自我を失う恐怖
このように、永遠に安全が続くことを望む「自我」は、安全を失うかもしれないという不安や恐怖によって、心の余裕や自由を失います。
自我にとって、肉体の死は大きなストレスであり、恐怖ではありますが、実際は肉体の死よりも、自我自身の安全が脅かされ、「社会的な自己の死」「自我の死」の恐怖の方が、もっとストレスになるのです。
具体的に言うと、仕事などの社会的立場を失うこと、お金を失うこと、それにより家族や周りからの信頼や人望を失うことの方が、肉体の死よりも怖いのです。
なんだか、面白いですね。
社会的立場が危うくなることによって生まれる不安や恐怖は、新型コロナウイルスに始まったことではなく、もともと心の中に潜在的にあったものです。
それが、今回のウイルスの出現によって顕在化し、明るみに出てきただけなのです。
コロナ禍をどのように受け止め、表面化した不安や恐怖とどのように向き合っていくかによって、今後、体験する現実が大きく分かれていくでしょう。
ひとつは、今回のコロナウイルスを「人間の心が創り出した現実だと捉える道」。
自分自身が創り出しているということを謙虚に受け止め、それによって生じる葛藤や、社会的な不安や恐怖としっかりと直面していく道です。
社会的な不安や恐怖は、社会に原因があるのではなく、自らの心に原因があります。そのストレスから逃げたり、何か他のことをして埋めるのではなく、「一体どんな自分の心持ちが、ストレスを生んでいるのか?」と、正直に向き合う姿勢が大切です。
もし、このようにストレスの原因を探り、一人ひとりが心の在りようを変えていく風潮が広がれば、社会も大きく変わっていくことでしょう。
もう一つは、コロナウイルスによる現実をウイルスや誰かのせいにして「相手を排除し、攻撃していく道」。
この道は、自分にとって都合の悪いことや、相手のことを認めない不寛容で利己的な心となっていくため、ひいては国同士の争いになっていくかもしれません。
自我はどうしても現実を受け止めきれず、「何かに責任を押し付けたい」と思いがちです。
しかし、他責をしても本質的な問題解決にはならないので、自分を顧みて、何がストレスで問題が大きくなっているのかを見ていかなければなりません。
押し殺した思いはさまざまな問題を生み出す
ゲート氏は、次のようにおっしゃいます。
世の中に主権を与え、その世の中で奴隷として生きて行くことが
衆生世間の人生です。
考えの奴隷、概念の奴隷、理念の奴隷、感情の奴隷だというのです。
しかし、“私”には主権があります。自覚があります。
この自覚が、私を自由にするでしょう。
人は疑いもせずに、社会通念や常識に合わせることを、当然のように生きています。なぜなら、社会的立場が保証され、安心を確保できるからです。
「私に主権がある」ということは、思うように選択でき、自由があるということです。
なぜ、社会通念や常識に合わせていないと不安で怖くなるのかというと、自分に主権があると信じられないからです。
人は不安や恐怖から逃れるために、無意識のうちに安心を確保するための計算をして、社会通念や常識の奴隷になることを選ぶわけです。
奴隷になれば、当然自由は制限され、苦痛を受けますが「社会的立場が保証されるならばそれでいい」と我慢してしまいます。
でも、その我慢や抑圧した感情や思いは、どこに行くのでしょうか?
我慢をして、周りに合わせていると、社会通念や常識に合わせない人に対して、批判的になったり、攻撃的になることもあります。
こういった心の在り方が、今の社会を創り出し、コロナウイルスを出現させ、さまざまな問題や混乱といったものを、自分の外側の世界に創り出しているのです。
このことは、あまりにも無意識的に行われているので、まさか自分が外側の世界を創り出しているとは、ほとんどの人が気づいていません。
でも、悟りの観点からすれば、今の状況は起こるべくして起こっていて、一人ひとりが社会通念や常識に、主権を明け渡してきた結果なのです。
社会通念に縛られず、霊的自由を取り戻すチャンスは今
今まではこの異常な状態でもやり過ごしてきましたが、新型コロナウイルスにより、人間全体で合意してきた社会体制そのものが揺らぎつつあり、安心を提供し続けてくれていた社会は変化せざるを得ないでしょう。
このことを、あなたも少なからず感じているのではないでしょうか。
ここで大切なのは、「心が不安や恐怖に支配されていたから、自分自身にあるはずの主権を、社会通念や常識に明け渡していたんだなぁ」と気づき、“自覚”を起こすことです。
自覚を起こすことで、大切な主権を明け渡すことをやめることができ、社会通念や常識に縛られずに精神的にも霊的にも自立し、自由であることを思い出し、自分自身を信頼できるようになります。
これが、真に目覚めるということです。
コロナウイルスは、まさに心の中の不安や恐怖を表面化させてくれています。そのおかげで、今までの当たり前だった生き方を見直すきっかけになっています。
心の闇に直面し、それを受け入れ、霊的な自由を取り戻していくしか、悟りへ至る道はありません。
今、自分の内面へと入り、目覚めていく、またとないチャンスが来ています。
この危機をうまく使って、社会通念や常識に合わせるのではなく、自由を取り戻していく機会になることを願っています。
ドルフィニスト篤
ドルフィニストアカデミー主宰。京都大学理学部物理学科卒業。京都大学院理学研究科物理学専攻、修士課程修了。2001年より、イルカのスピリットをチャネリングする綾子夫人と共に、イルカのように生きる「ドルフィニスト」を提唱し、全国にて講演活動を行い、人々の目覚めやヒーリングに従事する。現在は悟りのコミュニティにおいて、鋭い論理と慧眼で悟りへと導いている。著書『悟りハンドブックー〈私〉を思い出すこと、それが悟りです!』(ナチュラルスピリット)。
ドルフィニストアカデミー
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http://iru-iru.jp/
『悟りハンドブック』
ドルフィニスト篤著/ナチュラルスピリット
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101キャンドルライト
http://101candle.jp/
『悟りの錬金術』
マスター・ゲート著/アン・テファン訳/ナチュラルスピリット
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