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占い師・田中要一郎の占術談義/4回目〈占星術家&タロット鑑定師〉いけだ笑み: ホロスコープでリリスの位置を調べれば、自分の中の「社会不適合になりやすい部分」が判明します

松村潔さんの本を読んで占星術にのめり込む

田中 占星術を覚えたきっかけは?

いけだ 結婚後、占い師として働こうと思って。理由は、あまり言えないですけど(笑)。
・・・私、通勤電車に乗れないんですよ。それに、朝は早く起きられないし、子供をどこかに預けたりしたくないんです。大好きなんです、子供と一緒にいるのが。だから、占いなら短時間で収入になるかなと(笑)。

田中 ちょっと稼ぎたいという動機だったんですね(笑)

いけだ いまだにその延長線上でやっています(笑)。占いを勉強しようとした当初、本屋に行って、数冊買いました。そのうちの一冊だった松村潔先生の『最新占星術入門』を読んで、カミナリに打たれたような衝撃を受けたんです。
それがきっかけで、鏡リュウジさんにものすごく失礼なことをしました。昔、ネット上で占い師のためのフォーラムがあって、私は占い師になりたかったので、そのオフ会に行ったんです。
私は自分がその時に「カッコいい」と思っているものを持ち歩く癖があったので、松村先生の本を持っていきました。
オフ会では自己紹介するまでは歓談してて、その時に、同じ歳くらいのかわいい男性がいて、その人に「この本、すごいんですよ。この人が講座やるから、あなたも行かない?」みたいな感じでさんざん話しかけて。
そのあと、順番に自己紹介したら、その人が「鏡リュウジです」とおっしゃって(笑)。

田中 (笑)。あの頃、すでに有名でしたよね?

いけだ ネット時代の走りだったから、お顔をよく知らなくて。「あの時のこと、忘れててくれ」って思いながら、のちにご本人に聞いたら「覚えています」って(笑)。

田中 じゃあ、占星術の世界に入ったのは松村先生がきっかけなんですか?

いけだ そうです。のめり込んで月に1回、講座に通いました。

何を知りたいかで自分にとって適切な占いは異なる

いけだ 田中さんって東洋の占いから入ったんですよね。『クリスチャン・アストロロジー』が発売された時、「うわーっ!訳したのはどんな人やろう?」って思ってたら、「やはり東方から来はった」と思いましたね(笑)。

田中 僕の場合、占いの古典の勉強は、中国の七政四余という占星術の『果老星宗』から入ったんですよ。特殊なケースだと思いますが。
それを読んでいたため、占星術の漢訳に慣れていたというのがあります。

いけだ アラン・レオとか興味ありました?

田中 モダン占星術に関しては、当時の日本語のものは一通り読んだんですけど、それほど興味が湧かなかったんです。占いって、自分が一番知りたいことから勉強するじゃないですか。僕はそもそも芸人なので「この先、どうなるか?」「いつ売れるか?」のタイミングが知りたかったんです。

いけだ それなら、「プレディクション(予測法)」で占うことになりますよね。

田中 そうです。それは、当時読んだ「モダン占星術」(*コラム参照)の本ではあまり書かれていなくて。

いけだ それでいうと、私が知りたいテーマは、「彼が私のことを好きかどうか?」だけなんですよ。それに始まってそれに終わります(笑)。
「嫌われたかな?」「好かれたかな?」に関して、洋書を取り寄せてまで、ずーっと調べていたわけです。だから、「何を知りたいか?」なんですよね。

田中 僕の場合、「プレディクション」が知りたくて、日本語の文献を買いました。でも、「あなたはこんな性格です」というような心理描写ばかりなんです。

いけだ 性格の解説はいらんねん(笑)。

田中 “いつ、何が起こるか”に答えてくれたのは、モダン占星術ではなかったんです。

いけだ それなら、今流行りの「開運」や「命運」を組み入れた占星術で読み取るのがピッタリじゃないですか?

田中 インドの「ダシャー・システム」もそうですよね。西洋伝統占星術だと、「フィルダリア」や「プロフェクション」とか。

いけだ 私、今年は「木星の年」なんです。「プロフェクション」でみると、めちゃがんばらなきゃいけない年で、しかも世の中的に「射手座・木星の年」なので、よりいっそうがんばらないと(笑)。
「プロフェクション」が最近注目されたのは、良かったですよね。

田中 「プロフェクション」を、アメリカの占星術家のクリス・ブレナンが今年(2019年)の年明け頃にツイートしたのがきっかけで、広まって。今までも何度かしていたのに、なぜ、このタイミングで広まったのかという。

いけだ やはり、射手座・木星の年の影響じゃないですか? 彼の「テーブル」(一覧表)の解説は、パワフルです。
私にとって、占星術の本を購入するときの決め手は「テーブル」が魅力的かどうか。意味がわからないまま、テーブルを眺めているだけのこともあるくらいです。ヨダレがでます。

(*)田中さんが解説する「モダン占星術と古典占星術」の違い

『クリスチャン・アストロロジー』の原書が出た50年後くらいに、イギリスの占星術の伝統が途絶え始め、17世紀末から占星術が急速に衰退して行きました。
18世紀、19世紀半ばまでどんどん廃れて行く中、1900年の20世紀初頭の前後に、アラン・レオが占星術を復興させました。しかし、それは古典的な占星術とは違っていて、要素がかなり減らされていて、心理描写が多くなっていました。それが、モダン占星術です。

古典占星術だと、星座や惑星の配置により、その人の生まれや外見、仕事や伴侶も含め、人生全般が具体的に表現されます。
モダン占星術だと、記述の仕方が古典の占星術と違います。「あなたはこういう人で、こういう傾向があります」という感じです。

1900年あたりからずっとモダン占星術の流れにある中、1985年あたりに『クリスチャン・アストロロジー』がイギリスで復刻されました。それにより、伝統占星術を研究する人たちが、さらに増える流れとなりました。
僕はこの本の日本版を手がけていますが、日本での古典占星術の復興はまだまだこれからだと思っています。

鏡リュウジさんに後書きをお願いしたホラリー占星術の本が誕生

いけだ 私の場合、モダン占星術から入りましたが、同時に古典占星術も面白いというスタンスだったんです。
私がなぜ、10年前に、急いで『ホラリー占星術』(説話社)をまとめたかというと、私は星占いが好きすぎて、いわゆる「ガチガチの古典派の人からモダンを否定されて“これこそ秘伝です”と言われたくない」「“これはウソ”と否定するアプローチは絶対したくない」という思いがすごくあったからです。

この本を出すにあたって、「後書きを鏡リュウジさんに書いてもらいたい」という強い直観がありました。
本当は、松村潔先生に書いてもらうのが筋だったのかもしれないですが、鏡さんに書いてもらう意義が自分の中にすごくあって、今みたいに仲良くしてもらっていなかったので、震えながら電話したんです。たまたま中耳炎だったらしく、次の日にイギリスに旅立たれるというバッドタイミング!

私の声が聞き取りづらい中で、「ホラリー占星術の本の後書きを書いてほしいんです」とお願いしたら、「書きます」と即答してくださって。
「今すぐ送ってください」と言われてファックスを送ったら、予定してたページの何倍ものボリュームで思いの丈が書かれていて、感動で泣きました。占星術の流れをまとめてくださったんですが、日本の占星術界を長年背負ってこられた鏡さんの気迫が伝わってきて震えました。
未だに忘れられない、すごく感動した出来事です。

私の中では、星占い大好きなおばさんが、「古典」を書くことに意義があると自負しているんです(笑)。モダンと古典が対立し合ったり、互いの技法を偽物だと吊るし上げ合う意味なんて、どこにもないから。だって、どちらも「占い」ですもん!

田中 イギリスでもモダンと古典が批判し合うという時期はありましたが、今ではそういったことは少なくなってきているとは思います。興味のあるなしはありますが。
古典派(伝統派)という方でも、多くはモダンから学習されていますし、学習人口で言うと、現状は圧倒的にモダンを学習されている人の方が多いです。
最近の欧米では、モダンの人でも古典の技法を取り入れたりしますが、ただ、取り入れ方はしっかりしないといけないですね。結局、心理傾向に改変してしまう人もいるので。
私は古典派ではあるんですが、上から目線の偏狭でドグマティックな態度を取ってる人をみると、少しげんなりしてしまいます。
ところで当時、ホラリー占星術の本を日本人が書いたのは珍しかったんじゃないですか?

いけだ 私としては、情熱だけで書いたので、紹介しきれなかったことも多々あります。

田中 あの本を書かれた当時と今では、違いがありますか?

いけだ 違いは、圧倒的な実証の差です。当時は、研究してはいたものの、理論だけで突っ走っていました。

田中 今は事例がたくさん溜まったわけですね?

いけだ はい。しかも、当時は大して意義を見出せなかった技法が、実はすごく重要だったと気づいたり。だから、ワークブックとかを作りたいですね。
ウイリアム・リリーの本の内容は、圧倒的な実感を伴っている感じです。リリーの場合、「そう言っておいて、その結論?」みたいにロジックが破綻することが多々あります。でもあれは「そうした方が当たる」という本人の実感からきているんですよ。

田中 確かにそうなんです。伝統占星術が陥りやすいとこは、そこだと思うんです。見ていると、理論だけでつじつま合わせようとして、結局、外す場合があるのかなと。

いけだ 私が鑑定し続けたいのは、そこなんです。「実例として、こういう結果が出た」という部分の楽しさ。「天体の配置を、この人はこんな感じで事象化しているんだ」という部分。
要するに、大宇宙の天体ばかりじゃなくて、人間という小宇宙の方も観るということ。「私という小宇宙側では、こういうふうに体現してみました」という実例を見るのが、私は好きなんでしょうね。

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