こんにちは、ビジョナリー・アーティストの深瀬啓介です。
「ドリーミング・セラピー・カード」の絵には、多くの謎が隠されています。その絵には、私たちを導く大いなる力「ガイド」による癒しへの道のりが描かれ、様々な象徴がちりばめられています。
今回は、「カードに表された象徴」と「それに関連する物語」についてお伝えしましょう。
象徴物は現物と同じ意味を持つ
カードの絵の中の白い鳥は「ガイドの象徴」で、モノクロで頭にツノが生えた影のような人物は「エゴの象徴」です。それ以外にも、様々な象徴が描かれています。
絵の中に使われている「色」にも、意味があります。
ガイドは白や黄色やピンク色や青緑色で表現され、エゴはモノクロで表現されています。
当然、「形」にも意味があります。
カードの裏にも描かれている星は、その輝きの放射が四方八方に広がっています。その対称性は完全さを表し、「本来の自己の象徴」です。
エゴちゃんの頭のツノや指の鋭いツメの形は「攻撃性の象徴」です。
象徴とは「意味を持った具体的な形」のことで、それは象徴が表している物と同じ情報を宿しています。
古代の呪術師たちは、“象徴された形に現物の魂が宿る”と考えていたようです。そのため、絵を描く行為はとても神聖なものでした。
洞窟の壁に牛の絵を描くというのは、外を走っている本物の牛と同等の魂をそこに宿す行為のようなもの。そのため、象徴された形は現物と同じ意味を持ったのです。
そして、象徴する形を描く者も、描く場所も、神聖でなければならないと考えられました。呪術師は、聖地に“聖なるものを象徴する図柄など”を描くことで、その土地の精霊とのつながりを感じたのでしょう。
人が住んでいた場所の近くにある洞窟の壁には、神聖な願いが込められた象徴が描かれていることがあり、巨大な「ナスカの地上絵」ともなると、非常に切実な願いが込められていたのでしょう。
こうして神聖な象徴は、神話を表現する手段として使われ始め、その形は単純化されて、より長い複雑な文章を表現できる文字となっていきました。
象徴は英語で「シンボル(symbol)」です。シンボルはもともとギリシャ語の動詞で「いっしょに投げる」、または「一緒になる」という意味の「symballein」からきました。
この言葉には「意味を隠す」という意味もあるようですが、それは“その形の中に、ある意味合いが含まれています”という感じのニュアンスなのでしょう。
インナービジョンを使って情報を受け取る
私は民俗学や考古学などは良く知りませんが、「インナービジョン」という知覚を使って、物や土地に宿る記憶とつながって、物事を読み取ります。
人が驚く超能力というほどの力はありませんが、古くからシャーマンたちは、インナービジョンの力を使ってきたようです。
インナービジョンは、実は人間に普通にある知覚だと私は考えています。多くの人がこの能力を使えなかったり、使わないのは、現代ではもっと便利で理解しやすい道具があるからでしょう。
近年は、この能力が敏感なまま育ってしまい、社会の中で生き辛さを感じている子どもたちが増えているようです。私も小さい頃は生きるのが本当に辛くて、自分のことを「人よりも劣っていて何もできない」といつも責めていました。
インナービジョンを使って、「呪術師が使っていた道具」や「儀式を行っていた場所」「遺跡」、そして「象徴されているものの世界」に意識をつなげると、“夢”が始まります。
“夢”の中を歩きながら、そこに宿る記憶を学んでいくのです。私はこの方法を「ドリームウォーク」と呼んでいます。
場所や物に宿る記憶は、自分の体験を通して学んでいくために、正確に理解できるかどうかは分かりません。私の経験では、それまでの概念を手放して、心を開いて“夢”と一体化すれば、大切な記憶は受け取れるはずです。
記憶というものは、たとえ記憶した物事の周辺の情報はぼやけていても、核心となる情報は強く輝いているものです。
シンボルの語源の「一緒になる」という意味は、まさしく“一体となって意味を受け取る”ことを表しているのでしょう。
“記憶”というのは、一体となった情報を指します。“情報”と言えば、私の以前の記事を読まれている方はピンとくるかもしれません。
そう、「ドリーミング(夢見)」のことですね!
ドリーミングというのは、「情報とエネルギーと意識」が一つになったものであり、知覚されるもの全てはドリーミングと言えます。
そのため、場所や物に宿る情報も「ドリームウォーク」で受け取ることができるのです。
無意識の言語と物語をカードで読み解く
象徴の研究で有名なのは、スイスの心理学者ユングです。ユングは世界中にある象徴に共通する要素を見つけ、それを「元型」と呼びました。
象徴の根底は、全ての人類が共有している記憶である「集合的無意識」につながっているようです。
そこには、象徴を生み出す「エネルギー」があり、似たような「エネルギー」に基づいて作られた象徴は、文化的な交流のない民族同士でも、同じような特徴を持つそうです。
元型の「エネルギー」そのものには形はないのですが、その「エネルギー」に形を与えるように私たちの想像力は働くようで、ユングはここに注目したのでしょう。
「エネルギー」があるということは、そこには何らかの「情報・記憶」が宿っているということになります。それが「ドリーミング理論」です。
ドリーミングには「意識」という要素もあり、それは元型とつながって表現する者の「意識」ということになります。
さまざまな生命を生み出す母なる海や、生命を育む母なる大地を表現するとき、その人はユングのいう「グレートマザー」の元型につながることになります。グレートマザーというのはその名の通り、“偉大なる母親”の象徴を生み出します。
母親は子を産み育む優しい存在ではありますが、怒るととても怖いです。そのため、海が怒るなら津波を、大地が怒るなら地震や火山を連想させます。
ユングは、象徴を「無意識の言語」と表現し、それを読み解くことで人の心を知ろうとしました。
ドリーミング・セラピー・カードの絵の象徴も「言語」であり、そこにはガイドのメッセージが宿っています。
一つ一つの象徴の裏側には、その意味を作り出している「元型の物語(story)」が存在しています。
物語というのは“物事を語る”ことであり、語り継ぎたい何かをカードを通して“積み重ね学習”のようにも表現すること。
物語には最初と最後があり、その間に、さまざまな出来事があります。カードの中の主人公と一体となって、カードが示す世界を体験していく過程の最後で、その物語の意味を理解するのです。
ドリーミングをカードでセラピーできる理由
意味を求めるなら、人生も物語だと言えます。人生全体を一つの物語として読むと、最初に生まれた場所や家族にも、意味があることが分かります。
“私”という魂は、この世界に生まれた自分の肉体と一体となって、人生を体験します。まだこの世界から旅立っていないため、なぜ、この世界に生まれたのかは物語の最後まで分からないかもしれません。
しかし、“私”とは人生の主人公なのです。なぜ生まれたのかは、主人公が何を目的とするのかによって明らかになっていくでしょう。
人生はすでに出版された本ではなく、今この瞬間に書かれている物語なのです。たとえ集合的な元型があったとしても、それをどのように形作るのか、アレンジするのか、編集するのかは個人の自由。その部分に、あなたの魂が関わる意味があるのです。
ドリーミングというものは、「情報とエネルギー」だけでは成り立ちません。必ずそれを読む人の「意識」が必要です。
この文章も読んでいるあなたの「意識」があって、初めてあなたの世界に登場できています。当然、この文章は私と編集してくださる方によって表現されています。そこに、私たちが共有した記憶が宿っています。
それでも、あなたの「意識」がここにある記憶を、あなたの世界において独自に表現しています。
理解とは、そうして作られるものなのです。それまでの概念を手放し、心を開いて受け取れる気持ちが理解を深めます。
ドリーミング・セラピー・カードの象徴にも物語はありますが、それを読み取りたいなら、それまでの概念を手放し、心を開いて受け取る気持ちが大切です。
ガイドを信頼しているほど、カードの読み取り方も変わってくるでしょう。
あなたが体験している世界は、あなたがドリーミング(夢見)した世界です。
そこに苦しみがあるのなら、それがドリーミングを変化させるためのセラピーをする理由になります。だから、ドリーミング・セラピー・カードと言うのです。
深瀬啓介
ふかせけいすけ/ビジョナリー・アーティスト、企業研修講師、カラー心理セラピスト。1972年宮城県生まれ。人生を導く大いなる「ガイド」とのつながりを通じて、絵を描く画家として活動している。2019年、「ガイド」との交流から初の『ドリーミング・セラピー・カード』が完成。全国各地で講座やセッションを開催予定。著書に『カラーリーディング』(文芸社)がある。
http://www.pmcv.pw/
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