ラマナ・マハルシのもとで覚醒を得て以来、世界中の求道者たちを真我に目覚めさせたことで知られる、シュリー・H・W・L・プンジャ(通称パパジ)。彼の教えが書かれた『覚醒の炎』(ナチュラルスピリット)は絶大なる支持をいただいています。
そのパパジの愛弟子として、世界中を巡って教えを伝えるニーラジャさんが、2019年10月に日本でリトリートを行うことになりました。
先の7月にローマ郊外で一週間開催された「サットサン瞑想リトリート」の講話内容から、真我を目覚めさせる教えを抜粋してお届けしましょう。
※講話内容の要点をまとめた文章を翻訳しています。
※太字部分は、原文での太字をそのまま活かしています。
内なる核心が呼びかける自由への巡礼とは?
巡礼は、単なる普通の旅ではありません。
旅行計画に基づいたものではなく、決められた目的地や限られた終着点を目指すわけではありません。
巡礼とは、それ自体があなたに呼びかけます。
それにより、あなたは「物質界」と「スピリチュアル界」の2つの界層で働く、内なる衝動に従うことになるでしょう。
巡礼は外的な活動のように見えますが、存在の内なる次元に向かうものであり、常に、目に見えない内なる核心から始まります。
自由はあなたが思っているよりも、近くにあります。
もし長年、自由への強い欲求があるなら、あなたは何がどうであれ、それを得ることになるでしょう。
教えはハートに到達することで目覚めを促します
多くの人が教えに耳を傾け、頭で理解しようとします。
それを理解しようとすることで、教えの種は頭に到着し、そこに定着します。
その教えは「私」というエゴの「所有物」となり、本人が役に立つと思えば、使われるようになります。
それは「得た知識」として、「私」というエゴの都合の良いときに使うことができるものです。このことは、怠惰と不毛を招きます。
自由には、多大な謙虚さと、精査を経た真実を必要とします。
教えはハートに到着し、浸透しなければなりません。
そこでフルに芽吹き、花を咲かせ、あるがままのあなたの真実に目覚めることができるまで、そこに留まらなくてはなりません。
私というエゴがこの世界というゲームを創っています
「私」というエゴはただの夢に過ぎず、それは、未だかつて実在していません。
「私」というものは、どこにもいないのです。
全てのマトリックス(母体)も、全てを内包するものも、屋根から床まで、そして星々までも、「私」と呼べるようなものは何もなく、全てが無であり、何ひとつ個性を持つものはなく、単にマインドが、この世界というゲームを創っています。
例えば、木を取り上げてみましょう。
木とは何でしょうか?
もし、私たちが土壌や空や雨や木と呼んでいるものを構成する要素をすべて取り除いたら、もし、大地やあらゆる化学成分、個々に含まれる成分をひとつずつ取り除いたとしたら、「木」と呼べるものはどこにも存在しません。
これは明白なことですが、そのことを実感するには、自分の内側の深いサイレンス(沈黙)に身を委ね、自身で確かめなければなりません。
そうすれば、存在する何物の中にも個としての自我は無い、ということを目の当たりにするでしょう。
自由という名の炎に飛び込んで姿を消してください
私の記憶によると、パパジのサットサンで、こんなふうな異論を唱える人たちが
しばしばいました。
「もし、私というものが存在しないのなら、何かを為す主体がいないことになります。それでは、あなたが行おうとしていることの行為者は誰なのでしょう?
『私』がいないのなら、そこには自由意志は存在しません。
なぜなら自由意志を持つためには、私という存在が無ければならないはずだから。
『私』という存在が無ければ、それは自由意志が存在しないことを意味します」。
異論の全てが、そのような類のものでした。
このような追求は大切なことでもあります。
しかし、今このコースで、私はその核心に向かいたいのです!
私はあなたを炎というフォースへといざない、完全に燃やし尽くしたいのです。
あなたはここに座ったまま、ただ、炎のことを考えていることもできます。
しかし、それでは暖かくなりません。
炎のことを考えているだけでは、炎そのものとは何の関係もありません。
あなたが炎を直接体験するためには、炎に直に向かっていく必要があります。
ここで言っている「炎に直に向かう」とは、その炎の中へと消えてしまうことを意味します。
ここには「蛾」であるあなたがいて、自由への炎があります。
蛾はその炎にあまりにも魅せられてしまい、どんどん近づいて行きます。
そして遂に、その中に飛び込んで身を委ね、炎の中で燃え尽きてしまうのです。
こういうことです。
「私(自我)は自由になりたい」という名の炎に出会わなければなりません。
そして、その炎の中へ姿を消してしまわなければならないのです。
マインドの声をストップさせると別の世界が見えてきます
エゴは、好き(欲望)と嫌い(嫌悪)の二元的な流れの中に存在します。
それは、自分自身に条件づけられた思い込みへの執着です。
それは「縮こまりモード」の意識であり、その動きを捉え始め、それを追わずに気づいていられれば、超越することが可能です。
ほんの一瞬、立ち止まって、自分のマインドの声を止めてみましょう。
全身全霊で熱心に、素直に、エゴを超越することを望む意識状態で──。
ほんの一瞬、マインドが完全に活動を停止したら、あなたは、エゴの向こう側へと運ばれます。
そこにあるものはとても美しく、純粋です。
(翻訳/Chronicstudents 幸田良隆)
ニーラジャ
イタリア生まれ。シュリー・H.W.L.プンジャジ(パパジ)の愛弟子。子供の頃から神秘的な世界に惹かれ、24歳の時、スピリチュアルマスターを探しにインドへと旅立つ。長年、カル・リンポチェやダライ・ラマなどの高名なチベット仏教の師に付き、ヒマラヤの寺院でチベット最高の教えを実践。チベット医学や霊気等の自然治療に興味を持ち、レイキをアメリカやヨーロッパ各地で教える。マスターを探してインド中を旅する間、クリシュナムルティー、アナマライ・スワミ、ヨギ・ラム・スラット・クマーラなどの悟りを得た存在たちに出会い、1991年、パパジと出会う。その後、パパジの自宅に滞在し、何年も奉仕に専念し、蓮の花を意味する現在の名前を与えられる。1997年にパパジが肉体を離れたのを機にイタリアへ戻り、「シュリ・パパジ・センター」を立ち上げ、スピリチュアルな教えを分かち合う活動に専念している。
Sri Papaji Center(英語)
https://www.sripapajicenter.net/?lang=en
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ニーラジャさんが10月に来日し
瞑想セミナー&リトリートを開催!
10月5日(土)~7日(月)横浜(通いのセミナー)
10月12日(土)~16日(水)富士・精進湖(瞑想リトリート合宿)
詳しくはこちらをごらんください。
https://chronicstudents.com/neeraja_2019/
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『覚醒の炎』
プンジャジの教え
デーヴィッド・ゴッドマン 編さん/福間巖訳/ナチュラルスピリット