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次元を超えて隣の地球へ
『人間は宇宙船だ』
松村潔著/ナチュラルスピリット
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数日前にズーム講座をしたが、そこで、「精神世界に集中したいが、あまり徹底できないのでどうすればいいか」という質問があった。
その男性は、以前リサ・ロイヤルのチャネリング講座を卒業して、脱サラして本当にやりたかった宇宙世界に飛び込んだのだと言う(この内容は、その後の奥さんのメールに書いてあった)。

で、わたしは前から、地上の社会的関わり、人間関係などに開かれている人は、トリトコスモス(人間世界)に閉じ込められやすく、宇宙的な領域に開かれるためには、むしろトリトコスモスで閉鎖的になったほうが有利だと説明している。
これは、地上の人々は基本的に中世以後、人の世界に閉じこもるという傾向が作られており、これは決してナチュラルなことではなく、宇宙的な話をすると、よってたかって井戸の中に押し込めるということもある。
人に開かれているというと聞こえはいいが、一緒に刑務所に入るようなものなのだ。

で、相談者は人あたりがよく、人の話をよく聞くタイプだと思う。奥さんの言い方だと、「東京に住んでるだけで、人と会う、電車に乗るという生活をするだけで影響を受けており、宇宙とのつながりの比率が少なくて、とても苦しそうに見えてました」という話だ。

で、奥さんのお勧めとして、いったん奈良に行くのはどうか? という提案があった。奈良も都会だが、でも、わたしが思うに、ここには古い時代の記憶がそのまま残っているというか、レイヤーで重なっている。
とはいえ、そこに長く住んでいる人は、そこにことさらアクセスしていないので、「何もない、普通」と言うかも知れない。トリトコスモスに閉じ込められている人は、正直、何を見ても、何をしても物質世界しかない。

渡辺豊和の「縄文夢通信」は、日本中に張り巡らされたエネルギィグリッド(かごめ模様?)が、古代には電話線のような役割をしていたというようなことが書かれている。
これは惑星グリッドとか、レイラインと結びつけてもいい。その後、渡辺豊和は地球地図にまで、それを広げた。わたしはそれは、UVG120で十分ではないかと思うが。

で、以前、奈良の櫻井に行くと、駅前の書店に案内の本が陳列されており、太陽の道は、そのままシルクロードをたどってエジプトにまでつながっているということが掲載されていた。
日本では、「ご来光の道」と「太陽の道」が、もっとも代表的な春分・秋分ラインだ。太陽の道の中にある三輪山は、電話線の太いハブのようなところがあって、渡辺豊和のお気に入りでもある。
三輪山の巫女は、この三輪山を貫通するラインと通信しており、このラインは蛇にたとえられる。エジプトに達するサイズのオオモノヌシといえる。

中山みきも、あきらかにこのラインと通信しており、わたしは以前、天理教の拠点を見に行った時、だいたいラインから4キロ程度離れていると思った(もう、今では正確な距離を忘れてしまった)。が、その絶妙な距離感に感心した記憶がある。
直接ラインに触れると、被爆したようになる。なので、遠すぎず近すぎずという距離を作ってもいいのではないか。

栗本慎一郎は、ラインのクロス点に建物とか作ってはいけないと書いていたが、実際には、クロス点だけでなく、ライン上でも建物は作らないほうがいいのではないかとわたしは思う。
人との接点が多すぎて、宇宙とのつながりが「比率が少ない」場合、単に比率を増やせばいいんじゃないかということもあり、こうしたラインに触れる時間を増やすのは効果的だ。
このグリッドは、宇宙船が降りてくる時のポータルとしても使われている。これは、わたしが昔親しかったカゼッタ岡氏が言った話で、テレビで、世田谷区のグリッドを紹介していた。

で、つながりたい宇宙と、地上の違いとは何かということだが、物質世界とは、時間と空間が限定された狭い世界のことを示しており、宇宙的なものとは、この限定性がなく、非局在的なものと考えると良い。
なので、限定された方向に宇宙があるというイメージを抱いて、そこに行きたいと思うと、だいたいその先にあるのは地上世界であり、肝心の宇宙的な広がりは得られない。
宇宙的なものの果てには、一なる原理、ブラフマンがある。そこまで行くと無になってしまうので、だいたい宇宙的なものに広がるとは、その途上にあるものだ。途上とは、たとえばシリウスなどだ。

レイラインに乗る山の上は、他の山の頂上と結ばれて、いわばグローバルネットのようなものに接続されている。大切なのは、これは特定の山という地域性に影響を受けていない、普遍的なネットワークであるということだ。
その山から下山する時に、地上の地域性に結びつく。つまり山から降りる時に、広がった意識は徐々に限定的、具体的になっていくのだ。

モーゼがシナイ山で、ヤーウェの契約の書を受け取ったという時、因果の「果」しか考えることのできない人は、ヤーウェという宇宙人がいて、それが円盤に乗ってやってきて、山の上でモーゼに渡したというような粗悪なSF物語のようなイメージするかもしれない。
だが、山の上にあるのは普遍的、非局在的な意識なので、いわば霊感を受け取るというようなものとなり、それが山を降りる時に、徐々に言語化されていく。

ギリシャのヘリコン山には、ムーサがいると言われていた。そこから霊感を得た人は、詩や芸術作品を作った。この場合も、霊感というのはあまり具体的でなく、いわゆる高次感情の意識であり、日常意識を「まっしろけ」にしてしまい、ヘリコン山の斜面で羊飼いをしていたヘシオドスは、山から降りる時に、霊感が「少しずつ」言語化されることで、『神統記』を書いた。
翻訳機能は、ヘシオドスの脳による。霊感は完全に外的な意識で、世界中に遍在する。

いずれも、シナイ山やヘリコン山が重要なのでなく、これらの山は「普遍的な意識と、ローカル性をつなぐ」という作用が大切。
レイラインについて考える人は、その場所性、地域などを重視するが、これは肝心なところを見落として、足の下だけを見ているような姿勢で、餃子の皮は食べるが、中身は残すような感じ。三輪山の上で、エジプトのピラミッドと通信することはできるが、山から降りるとそこにあるのは奈良で、エジプトの影も形もない。

惑星グリッドやレイラインは、地球の外の宇宙とはダイレクトにつながっていないが、いくつかのコンバータを通して(そのたびに意識の連続性は失われるが)、「惑星界のメゾコスモス」「太陽のデュートロコスモス」「恒星のマクロコスモス」などにつながっている。
この場合、人によっては、地上の惑星グリッドで、いきなり宇宙につながりたいと思う人もいるかもしれないが、複数のコスモスの頭ごしにつながると、だいたい意識が飛ぶ。記憶が何も残らない。仮死状態と言えばいい。
これは人の思考の速度が低速すぎて、宇宙的な情報を追跡できないのだ。思考の速度を徐々に上げて調整していく必要がある。

思考の速度を上げるのは、無形のものを理解する力とか、象徴をそのまま理解するとかの練習をするといい。すると山のてっぺんで得た霊感を、具体的な言葉に「落とす」ことができるし、これそのものが下山するということなのだ。
そして、それは徐々に肉体を変容させていく。上から降りてきたものが地上につながると、反対に、地上的な肉体は上昇していくという効果があるからだ。

きっと人付き合いの良い人は、山に上がった時、ほかの登山客に話しかけられ、そこで和気あいあいと会話しているうちに、山の頂上の普遍的意識と接触するチャンスをことごとく奪われ、そのかわりに、世間での話の比率が最大限アップする。
オオモノヌシと話をするかわりに、定年退職した老人の家族の話を聞きたくない。にこっとしたら駄目だ。笑い話的に言えば、定年退職老人は、山の途中でやってきた悪霊なのだ。

霊山とか、レイラインの道の途中の山に上がっても、トリトコスモスに閉じこもっている人には何の変化も起こらない。普遍的なエネルギーが貫通しても、それは通り過ぎるだけで、「そこにつかまる意識」(わたし業界用語で、抵抗体と言う)がないからだ。
確かに普遍的なエネルギーはあるのだ。でも本人がそれを取りこぼしたら、何の意味もない。

ヘシオドスのように、霊感と地上的な言葉をつなぐ「通路を作る」ために、山の斜面で詩作したり、無形の概念を言葉にしたりということをすると、なかなか効果的だと思う。
つまり、問題は、低速思考が抽象的な概念を理解できていないことが問題で、無と有の間を自由無碍に行ったり来たりできる、つまり山に上がったり降りたりを繰りかえすことが大切だと思う。

すると思考だけでなく、感情も身体も変容する。体が思考の言うとおりにするには、そうとう時間がかかる。わたしがものを書くことに身体が抵抗しなくなったのは、だいたい40年かかった。身体は自分が主導権を握りたいという主張を、少しずつ、気がつかないくらいのテンポで引っ込める(トリトコスモスに対するしがみつきをやめる)。

わたしはチャネリングのことはよく知らない。が、たぶん、毎日それを繰り返すことで、だんだんと思考速度が洗練され、それにあわせて感情や身体が変容していくのが肝心であって、この「日々の修練」をしない人が、どうしてうまくいかないかを訴えてもしようがない。
やりすぎて吐きそうだ、倒れそうだ、金輪際やりたくないという発言を数回、十数回繰り返すくらいでちょうどいいと思う。

 

松村潔
まつむらきよし/1953年生まれ。占星術、タロットカード、十牛図、エニアグラム、ライフシンボルなど、 いくつかの手法を活用して講座・研究会などを開催。アカシックリーディング等でも、タロットカードや占星術を併用すると安定性が高いという考えから、ツールの複合性を提案している。『わたしの運命がわかる地球星座占い』(角川書店)、『ディグリー占星術』『三次元占星術』(以上、説話社)、『土星占星術講座』(技術評論社)など著書多数。
http://www.tora.ne.jp/

 

 

『夢を使って宇宙に飛び出そう』
存在の4つのフェイズを縦横無尽に探究する
松村潔著/ナチュラルスピリット

『分身トゥルパをつくって次元を超える』
秘教の体系と神秘体験から見出した不死の身体とは
松村潔著/ナチュラルスピリット

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