松村潔のアナザーワールド/vol.18 上昇オクターヴ型と下降オクターヴ型の違いと「全惑星意識」の獲得

B!

最近わたしがよく出す話題は、「全惑星意識」というものだ。惑星の上に住む地球人の知性の平均水準は「惑星意識」というもので、グルジエフの定義では法則48。
そこからひとつ上の次元に進化したものを全惑星意識と呼び、法則24が割り当てられている。全惑星意識は惑星の上では不死であり、いかなることによっても損なわれることはない。また全惑星意識の上には、「太陽意識12」があり、太陽意識は全惑星意識の上では不死である、ということになる。

意識は対象がないことには自分を自覚しないし、活動もできない。そこで自己分割して、自分の内部に対象あるいは客体を作り出すが、惑星意識48は対象として自分よりも下の振動の月、あるいは火96、空気192、水384、土768などを自己確認のための対象にする。

しかしほとんどのケースではこの対象を自分と混同する傾向があるので、「惑星意識48」は物質しか認識しない存在となる。この世には物質しか存在しないし、人間も水をためこんだ土の袋であり、精神とか感情とか見えないものは存在しないと考える傾向にある。

全惑星意識は言葉どおり、太陽系の惑星のすべてを集めて統合化したものだ。これは法則として一なるものは7つにわかれ、このうちのひとつはまた7つにわかれるという連鎖から考えて、だいたい惑星は7つくらいではないかと想定する。
一なるもの、すなわち太陽が、太陽系の内部に自分を7分割したのだと考え、これらを全部まとめると、太陽に近づけるのではないかとみなすわけだ。

で、しばらくの間、わたしは太陽系モデルは、原子に模写されていると主張していた。これは旧型のラザフォードモデルではそのとおり。
そもそも原子というミクロの世界はマクロの世界を小型にコピーしたもので、ミクロの世界そのもので、独自に発展する要素はない。ならば原子は太陽系の模造だと考えてもいいわけだが、量子論の発展以後、長岡半太郎やラザフォードが言うような固定的な原子のモデルは考えにくくなり、電子は輪郭のはっきりしないあいまいな雲のように描かれるようになった。

これで、原子は太陽系の小型コピーではないということができるかというと、逆に今の太陽系のイメージを、量子論的原子に寄せていくほうが正しいのではないか、すなわちやはり原子は太陽系のコピーであると考えるのが、最近のわたしの主張だ。

旧来の占星術は、古典的な神学にしたがって、惑星の数を月、水星、金星、地球(太陽が肩代わり)、火星、木星、土星の7つにし、それ以外の惑星に関しては故意に記憶喪失した。
18世紀以後、ここに天王星、海王星、冥王星が加わり10個になったが、しかし太陽系の惑星はこれだけでなく、さらにいくつもあって、また未発見のものも隠れていて、総量がいくつあるのかわからない。

惑星の発見と、世の中での出来事は連動していると考えられており、惑星の性質を推理するのに、逆にその年起きたメインの事件を参考にするということがなされる。キロンの時には「ゴークリン事件」が起きた。天王星と土星の板挟みにあって自殺したのだ。
視覚は思考の投影であるという点で、太陽が何か新しい思考を抱くと、それを対象化した惑星が、雲の中から現出すると考えてみると面白いのではないか。
このように何か思いつくと、その物質が出現するというのは、下降オクターヴ型の存在の特有の性質だ。

存在は、土くれから発展する上昇オクターヴ型と、もともとの一なるものから自己分割して降臨する下降オクターヴ型の2種類がいる。
前者は進化コース、後者は創造コースだ。上昇オクターヴ型は固形物から発展するので、そもそも創造という概念を理解できない。なので、太陽が何か思いつくと、それを対象化するような惑星が雲間から現れてくるというようなイメージは受け付けがたい。

原子核と電子雲は電磁気的相互束縛作用が働くので、原子核に似た太陽が何か思いつくと、電磁気的均衡が崩れ、そこで電子に似た惑星がこの思念を裏書きするような形で増えることで、電磁気的相互束縛作用が回復して、太陽系一家は安定する。
なので、今後新しい惑星が見つかると、その都度、太陽は新案を打ち出しているのだと推理するといい。太陽を取り囲む電子雲に似た全惑星意識のサイズは不確定で、いったい何個の惑星を集めたら全惑星意識になるのかわからないが、下降オクターヴ型はそんなのこだわる必要などないと言う。

で、上昇オクターヴ型の人は、惑星を確たるものと考え、個数などをカウントするが、下降オクターヴ型は、惑星を最初から固形と考えず、まずは太陽の周囲には電子的な渦巻が取り巻いており、それには濃淡があり、濃い部分がさらに濃くなってダマになるとそれが惑星になると考える。
スープの中に、豆腐、鶏、エノキダケ、ニンジン、白菜などの具が浮かんでいて、全惑星意識とは具の集積でなく、むしろスープのほうにあるとみなす。太陽のまわりにまとわりついている黒い影が、全惑星意識なのだ。
これは中国の陰陽魚図では黒い魚であり、惑星の個数はさほど気にならない。バロットのように、惑星になっていないぼんやりした固まりもあるはずだし。


下降オクターヴ型の人間はこのように、無形のものが有形になるということを前提に考えていく。
付け加えておくと、デュアリティをノンデュアリティにしていくとか、ワンネスに戻すという発想は、分割された存在から上昇する上昇オクターヴ型の人の考えることで、下降オクターヴ型からすると、そもそも自分は一なるものであり、どんどん自己分割して、すなわち二極化を繰り返して物質界にまで到達しようとするので、一なるものへの回帰ということにさほど関心を持たない。
ずっと最初から終わりまで、自分は一なるものなのだから。時々記憶喪失するかもしれないが、すぐに思い出す。

ここからが肝心な話なのだが、下降オクターヴ型として、太陽、全惑星意識としてのスープ、固形物としての惑星というダウンフォールのプロセスから見ると、地球は複数あるということも当たり前の話として受け止められる。
上昇オクターヴ型においては惑星は確実なものであり、唯一のものであり、マルチコスモスがあるなどと想像できない。ジャスムヒーンが「地球は百個以上ある」という話をしたら、上昇オクターヴ型の人は「ジャスムヒーンはいかれている、さすがイグノーベル賞をもらっただけある」と考える。

太陽を取り巻く渦巻状の雲は、部分的なところが徐々に固まり、惑星を作り出す途中過程としては、地球になる前のゲル状の筒があり、これがいくつかに切断されて、断片が冷えて固まると惑星になると考えると、この筒はいったいいくつの地球に分割されるのだろうか。
バシャールは12個というが、振動的にはこれは7個とみなしてもいい。古典的な宇宙法則は、3と4の数字のセットで考えるので、3足す4の7個。3かける4の12個。3足す4に3をかけて21個などになったりする。

アメリカのアカデミー賞で二度目の受賞をしたカズ・ヒロさんはインタヴューで、日本では上下関係が強すぎたり、圧力が強すぎるので、この抑圧状況では創作をしづらいからアメリカ国籍になったと暗に説明した。
日本では政治運動にも参加しない人が多いのは、平民はお上に口出しできないという考え方があり、つまり日本は変えられない、だからクリエイターはみな日本からよその国に移住するといいのではないかとわたしは考える。今の環境に不満なら、今の環境を変えるのでなく、自分が違う環境に移動するのが良いという姿勢だ。

かつて地球がアセンションするという説があったが、地球の全容を理解していないのに地球がアセンションするなどと考えるのはおかしいのではないかと思ったが、地球はアセンションしないし、地球はいまのまま。

そしてアセンションする人は、つまりは違う地球に移動すると考えたほうがはるかに自然だ。
この場合、上昇オクターヴ型の人は、移行の方法がわからない。それは必ず上空からの助けが要る。グルジエフの言う「インターバル・ショック」が持ち込まれなくてはならず、48のドの音の印象ショックが、宇宙人から持ち込まれなくてはならない。

下降オクターヴ型は、惑星が固まる前にはどろどろの筒があり、これが切断されて、複数の地球という金太郎さん飴になるのだから、もとに戻り、そこから違う地球に降りればいいのではと考える。
上に戻るには、船が港に停泊するために使われている錨をまず引き上げなくてはならない。錨は足ふたつ、手ふたつなどだ。
特に足が大地に密着しているまま引き上げようとすると、皮膚に食い込んだ足だけ残してノミを取るようなものになってしまうので、正常な存在性が損なわれる。

最近わたしの身近で死ぬ人がいて、今の地球に手足をどのくらい密着させていたのかをチェックしたが、そんなに重くはなかった。上昇オクターヴ型の人でも、未知数的に増える惑星意識を均等に発達させると、その先に、惑星という具でなく、スープのほうに意識の重心をシフトさせるチャンスがある。
というのもコンプリートするというのは、そこから手を放すことだからだ。執着心とは、特定の惑星の欠損から生じる。金星が足りない人は、地上にある金星の投影物にひたすら執着をするものなのだ。

わたしが「人間にとって全惑星意識の獲得こそが救いである」と言うと、全惑星意識について果てしなく質問が続くが、惑星意識にとどまると、これは固形物に幽閉されることであり、自分の場所からしか考えられなくなるので、結果的に戦争と不和を引き起こすし、SNSでは気に入らない人を攻撃し続けるような人間になってしまう。

新型コロナウイルスで、日本の政府の対応があまりにも遅いので世界中から非難されたが、これも惑星意識にしがみつく人々が、自分の立場のごく周辺しか見ることができず、事態を正常に認識できなかったからだとも言える。
しかしそれに怒って「世直ししたい」という人も、自分が惑星意識に支配されていることにはあまり自覚はない。
ヘルメスは「人間がもっともしてはならないことは、人の進路を邪魔することだ」と言ったが、よかれと思って誰かに進言しても、それは押しつけと進路妨害に他ならない。
何もなかったようなふりをして、そっと違う地球に移動するのが良いと思う。

 

松村潔
まつむらきよし/1953年生まれ。占星術、タロットカード、十牛図、エニアグラム、ライフシンボルなど、 いくつかの手法を活用して講座・研究会などを開催。アカシックリーディング等でも、タロットカードや占星術を併用すると安定性が高いという考えから、ツールの複合性を提案している。『わたしの運命がわかる地球星座占い』(角川書店)、『ディグリー占星術』『三次元占星術』(以上、説話社)、『土星占星術講座』(技術評論社)など著書多数。
http://www.tora.ne.jp/

 

『夢を使って宇宙に飛び出そう』
存在の4つのフェイズを縦横無尽に探究する
松村潔著/ナチュラルスピリット

『分身トゥルパをつくって次元を超える』
秘教の体系と神秘体験から見出した不死の身体とは
松村潔著/ナチュラルスピリット

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