高島康司の進化への扉/第31回 コルマンインデックスが指し示す「2021年のグレートリセット」

B!

今回は、マヤカレンダーの独自の解釈を展開しているスエーデンの生物学者、カール・ヨハン・コルマン博士の最近の記事の内容を紹介しよう。

「コルマンインデックス」が示唆する人類の意識進化

「コルマンインデックス」とは、スウェーデンの生物学者であり、世界保健機構(WHO)が行う発癌物質に関するコンサルタントでもあった、カール・ヨハン・コルマン博士が提唱したマヤカレンダーの解釈だ。

コルマン博士は、“マヤカレンダーの「長期暦」は意識進化のカレンダーであり、9つの異なった波(wave)によって構成されている”としている。
それらは「進化の段階」のようなものであり、それぞれの波には意識進化にかかわるテーマがあり、第9の最後の波では新しい意識が出現するとしていた。

一般には、2012年12月21日に終了すると考えられていたマヤカレンダーだが、コルマン博士は第9までのすべての波は2011年10月28日に終了するとしていた。
これは「コルマンインッデクス」と呼ばれ、すでに終了して10年になる。

博士によると、マヤカレンダーの終了後、人間の意識進化の過程は不可逆的になり、後戻りはできなくなるとのことだ。
このようなコルマン博士の解釈は、コルマンインッデクスの終了後は注目されることが少なくなっていた。

博士が打ち出した本来の長期暦の役割

周知のようにマヤカレンダーとは、古代マヤ人が用いていたカレンダーのことだ。
マヤカレンダーには、以下の3つがある。
●日々の暦として使われた「ハーブ暦」
●260日の周期で吉凶を占う「ツォルキン暦」
●文明の盛衰にかかわる「長期暦」

一般にメディアでマヤカレンダーと呼ばれるものは、「長期暦」のことだ。研究家たちによると、長期暦は紀元前3114年8月14日に始まり、2012年12月21日に終了するとされていた。
もう9年も前になるが、巷ではマヤカレンダーの終了で何が起こるのか、話題になっていたのを覚えている方も多いのではないだろうか?
なぜなら、「長期暦」は文明の盛衰のサイクルを意味し、この暦が終了するということは、現在の世界が終焉してしまうのではないかと思われたからだ。

このような通説に異を唱えたのが、コルマン博士であり、長期暦に対し「コルマンインデックス」と呼ばれる独自の解釈を示した。
博士は長期暦に関する長年の研究から、長期暦とは文明の盛衰のサイクルによる世界の終焉を告げるものではなく、意識進化の予定表だとした。
古代マヤ人には“意識は進化し、その反映として世界が変化する”という認識があり、進化のスケジュールを表したものが長期暦の本来の姿だという。

さらに、長期暦は紀元前3114年に始まったのではなく、宇宙の起源までさかのぼる、はるか昔からの長期の時間をカバーするカレンダーであると主張した。

コルマンインデックスによる「9つの波」

「コルマンインデックス」は、始まりと終わりがある単線的な時間のカレンダーではない。
9つの、いわば意識の進化を促すエネルギーのようなものの波が積み重なった重層的な構造をしている。それらは、意識が進化する段階のようなものと思ってもよいだろう。
以下が、9つの波とその特徴だ。

意識の進化を促す「9つの波」と
それぞれのテーマ

*●部分は、宇宙の創造で重要な意味を持つ、9つの波それぞれの「独自のテーマ」。

第1の波 セルラーアンダーワールド
164億年前に開始
●ビッグバンによる宇宙の形成から、「体細胞生物」の形成へと至る進化の過程。

第2の波 ママリアンアンダーワールド
8億4000万年前に開始
●多細胞生物が進化し、「哺乳類」が発生する過程。

第3の波 ファミリーアンダーワールド
4千100万年前に開始
●哺乳類が人間へと進化し、さらに社会単位として「家族」が発生する過程。

第4の波 トライバルアンダーワールド
200万年前に開始
●家族を超えたより大きな社会集団である「部族」が形成される過程。

第5の波 カルチャラルアンダーワールド
10万200年前に開始
●多くの部族が共有する「文化」の誕生。

第6の波 ナショナルアンダーワールド
5130年前に開始
●複数の部族を包含し、その上位に立つ「国家」が誕生する過程。

第7の波 プラネタリーアンダーワールド
西暦1755年に開始
●世界経済の発展と通信手段の発達に伴い、国家の枠を超えて「地球規模のネットワーク」が作られる過程。

第8の波 ギャラックティックアンダーワールド
1999年1月4日に開始
●統合の原理が「左脳の分析的な知」から「右脳の直観的な知」に移行し、物質に限定されない「宇宙的な意識」が出現する過程。

第9の波 ユニバーサルアンダーワールド
2011年3月9日に開始
●マヤカレンダーの最終段階。「統合意識」の本格的な出現と全面化。人類の意識の進化の方向性が明確になり、後戻りができなくなる。それとともに、「西欧」と「資本主義」が没落し、「東洋が文明の中心」となり、「調和のある経済システム」が台頭する。


これらは、ひとつの波が終わると次の波が始まる、というものではない。
それぞれの波は指定された期日に突然始まり、その手前から存在する別の波と一緒になって継続し、2011年10月28日に9つの波がすべて一斉に終わるとされていた。

今回、改めて博士の近年の記事をチェックしたところ、2017年の段階で、すべての波が終了することに関しての解釈を変更したとの断りを発見した。
その内容をまとめると、次のようなものだ。

●2011年10月28日は、9つの波の終了日ではなかった。
何が起きたかと言えば、進化の9つの波は2011年3月9日までに活性化された状態になり、10月28日、宇宙の歴史の中で初めて一緒にシンクロ(同期)したのだ。
これが意味するのは、新しい時代への非常に重要な変化だった。

●これら9つの波は現在、それぞれが並行して進行し続け、人類の運命を形作っている。
これらの波から生じる副次的な作用として、(人類社会に)「課題」と「機会」の両方を生み出す。
賢明なのは、人類の未来を形作る統一意識を示す第9の波の導きと共鳴し、その導きに従うことにある。

●第8の波で始まり、第9の波で本格的になった意識の変化は、そのまま継続していく。今後も、「分析的な左脳」と「直観的な右脳」の2つが統合したバランスの良い統合意識の出現の過程は続いていく。

 

昼と夜の期間で傾向が分かれる「世界的な出来事」

コルマンインデックスの基本的な解釈として、どの波にも、変化が加速する「昼の時期」と、変化が潜在的にとどまる「夜の時期」があり、昼と夜が繰り返されて各サイクルが進行するとしている。
それぞれの波の昼と夜の期間は、上位のサイクルになるにしたがって時間がどんどん短くなる。
例えば、第7の波で昼と夜のそれぞれの期間は19.6年だったが、第8の波では355日、そして最後の第9の波では17日と短縮する。

ある一時期までだが、「コルマンインデックス」に基づく予測は恐るべき的中率を示し、これから我々がどのように進化するのか明らかにした。
ちなみに、第8の波の「昼と夜の変化のリズム」では、次のような出来事が起こった。

《参考事例》
「第8の波」(1999年1月4日〜)の
昼と夜の期間で起きたこと

第1の昼
1999年1月5日 〜 1999年12月30日
●NATO軍によるコソボ空爆

第1の夜
1999年12月30日 〜 2000年12月24日
※特別に大きな事件なし

第2の昼
2000年12月24日 〜 2001年12月19日
●9.11同時多発テロとアフガン攻撃開始

第2の夜
2001年12月19日 〜 2002年12月14日
※特別に大きな事件なし

第3の昼
2002年12月14日 〜 2003年12月9日
●イラク侵略戦争開始

第3の夜
2003年12月9日 〜 2004年12月4日
※特別に大きな事件なし

第4の昼
2004年12月4日 〜 2005年11月28日
●スマトラ大津波、カトリーナ、リタのハリケーン

第4の夜
2005年11月28日 〜 2006年11月23日
※特別に大きな事件なし

第5の昼
2006年11月23日 〜 2007年11月18日
●サブプライムローン危機と金融危機の始まり

第5の夜
2007年11月18日 〜 2008年11月12日
●リーマンショック

第6の昼
2008年11月12日 〜 2009年11月7日
●ティーパーティー運動のピーク、世界的な抗議運動の爆発

第6の夜
2009年11月7日 〜 2010年11月2日
※特別に大きな事件なし

第7の昼
2010年11月2日 〜 2011年10月28日
●アラブの春、オキュパイ運動拡大

 

基本的に、夜の期間は変化が潜在的なものになるが、「第5の昼と夜」だけは例外的にセットとして捉えられ、「最も破壊が進行した期間」と位置付けられている。
上記の第8の波では「第5の昼」にサブプライムローン危機が発生し、「第5の夜」ではリーマンショックと金融危機が起こった。
第7の波では、「第5の昼」に第一次世界大戦が起こり、「第5の夜」ではヒトラー政権の誕生と第二次世界大戦が起こった。

このように、第5の昼と夜だけが例外的に大きな出来事が起こっているが、ほとんどの時期では「昼の期間」には戦争や動乱、経済危機などの変化が多発し、「夜の期間」にはあまり多くの変化が起こっていないことが分かる。

博士が解釈する世界の刷新「2021年のグレートリセット」

コルマン博士は、現在も自身のサイトでマヤカレンダーに基づく興味深い視点からの解説を提供している。
ここでは、昨年の11月21日に掲載された記事の内容の一部をまとめたものをご紹介しよう。題名は「2021年のグレートリセット」(*)。
おさらい的な情報も含めたうえでの内容ではあるが、以下がその要約だ。
*世間的に悪評高い「グレートリセット」とは別物なので、誤解されませんように。

「2021年のグレートリセット」の概要

●マヤカレンダーによる、意識進化を導く9つの波(段階であり、タイムライン)は、直線的ではなく、それぞれ山と谷のような波形のリズムを繰り返しながら進む。

●これらの波が直線的ではないことは、今日の世界とも同じで、「直線的な進歩」に基づく世界観は終わりに近づいているようだ。
実際、波形の波が描く「浮き沈み(または前進と休息)の期間」は、人間の手の及ばない宇宙自らが設定したものと言える。
これらの波は「宇宙の意識」と言えるものであり、この波が出現したのは、宇宙に物理的なものが存在しなかった時代にまで遡る。

●「意識の進化」は、人間の思考や欲望よりもはるかに強力な力であり、このような意識の波の力は、誰が何を考えているかに関係なく、進化を続行させる。

●9つそれぞれの波の波形の山の部分にあたるのが「昼の期間」、谷の部分にあたるのが「夜の期間」。
「昼の期間」には、その波が持つテーマの大きな発展と進化が見られるが、「夜の期間」は停滞する。

●そのため「夜の期間」は、暗黒時代(暗黒の期間)とも言えるが、あくまで進化の波のサイクルとして訪れている。
たとえ表面的にはどう見えようと、過去の歴史的出来事を見ても、進化の時であることは明らかだ。

なので、暗黒時代は必ずしも悪いものではなく、むしろ「(物事の)死と再生の時」である。

●マヤカレンダーの最後の波である第9の波とその他の波は現在も継続し、テーマを実現する過程にある。それらの波の昼と夜の期間が繰り返され、テーマが実現されていくだろう。

●たとえば、国家をテーマとする第6の波の「夜の期間」の影響は、第9の波のテーマと合わさり、東半球よりもはるかに激しく西半球を襲った「新型コロナによるパンデミック」に現れている。
いくつかの最近の出来事も、「西側の国家の衰退」と完全に一致している。

●このような中、注目すべきは、約20年ごとに昼と夜の期間を繰り返し、なおかつ第6の波の影響が及んだ第7の波である。
この第7の波(テーマは、地球規模のネットワーク)は、9つの波が同期した2011年10月28日から「夜の期間」に入っている。
この期間が終了し、再度「昼の期間」に入るのは、20年後の2031年7月16日となる。

●現在、進行中の第7の波の「夜の期間の底」にあたるのが、2021年9月6日。
この時に向けて、第9の波のテーマである「経済の停滞」「西欧の民主主義の後退」「東洋における資本主義を超えたシステムの台頭」が際立ってきて、
「西欧が主導する資本主義と民主主義のシステムが本格的にリセットされる時期」となるだろう。

●「ダボス会議」も「グレートリセット」を主張しているが、これとは関係なく、マヤカレンダーの予定表からも2021年はリセットの期間になっている。

●このようなリセットの動きは、2031年7月16日から始まる第7の波の「昼の期間」へ向かう、新たな発展のためのプロセスである。

それぞれの波の開始時期には大地震が起きていた

余談になるが、一時期までコルマンインデックスに基づく予測は、非常に正確だった。
例えば、第8の波の破壊の時期となる「第5の昼」と「第5の夜」には、サブプライムローン危機からリーマンショックが発生し、それが金融危機にまで拡大した。
この期間に金融危機が起こることは、2000年に書かれたコルマン博士の本で予測されていた。

また、それぞれの波が始まると最初に大きな地震があるとされ、実際、以下のようなことが起きた。
●第7の波が開始した1755年には、ポルトガルのリスボンでM8.0の地震と大津波が起こり、リスボンは壊滅。
●第8の波が始まった1999年には、トルコのイスミットでM7を越える大地震が発生し、同市が壊滅。
●第9の波が始まった2011年3月9日、この日にコルマン博士はニュースレターを登録者全員に送り、「新しい波が始まったので大地震に注意するように」と促した。
その2日後に3.11が起きた。
私はまさか日本であのようなことが起きるとは思っていなかったので、驚いたことを覚えている。

* * *
以上である。
以前、私はコルマンインデックスにはまっていた時期があるが、コルマン博士の鋭さはいまでも衰えていないようだ。
今後、もっと頻繁にコルマン博士の情報を取り上げるつもりだ。

 

高島康司
たかしまやすし/コンサルタント、世界情勢アナリスト。北海道札幌市生まれ。子ども時代を日米両国で過ごす。早稲田大学卒業。在学中、アメリカ・シカゴ近郊のノックス大学に公費留学。帰国後、教育産業のコンサルティング、異文化コミュニケーションの企業研修などのかたわら、語学書、ビジネス書などを多数著す。世界情勢や経済に関する情勢分析には定評があり、『未来を見る!『ヤスの備忘録』連動メルマガ』で日本では報道されない情報を発信。毎年多くのセミナーや講演に出演し、経営・情報・教育コンサルタントとしても活躍している。
主な著作は、『2020年アメリカは分裂する! 』『望みなき時代の幸福論』(以上ヴォイス)、『日本人が「英語ペラペラ」を本当に実現できる本』(講談社)、『なぜ予測をはるかに超えて進むのか』(ヒカルランド)、『論理的会話トレーニング』(アスカビジネス)、他多数。

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