こんにちは、人相見のいくらです。
この半年間、美にまつわる神社リポートをしてきましたが、今回から再び人相術をテーマにお届けしましょう。
人の特徴を伝える時、目や鼻の特徴より、髪型の方が伝わりやすかったりしませんか?
「ショートカットの女性」「髪の長い男性」のように、髪型はそれだけ印象に残りやすいものです。今回は「髪」について、人相的な特徴や古来から伝わる伝承や文化など、様々なエピソードをご紹介します。
※イラストは私が描きました。
髪質からわかる「性格のタイプ」
太くて硬い髪質の人は「エネルギッシュな行動派」
「剛毛」と言われる髪質で、髪の毛が太くて硬め、手グシが通りにくいタイプです。このような人は熱血漢でエネルギッシュ、さっぱりとした性格です。親分肌で頼りがいがあるところも。
強情なところもあり、周囲の人が手を焼くこともあります。この髪質で、眉が太いか濃い人だと、さらにその傾向が強くなります。
細くて柔らかい髪質の人は「控えめな慎重派」
髪の毛が細くて髪質が柔らかい人は、内向的で優しい人が多いです。自己主張するよりは周りと足並みを揃える方を選びます。
このタイプで鼻が低く小さい人は、よりその傾向が強まります。
クセ毛の人は「個性的で自由人」
ウェーブがかかっていて、ぽわぽわした印象の髪です。「クセ毛の人は性格もクセがある」と言われますが、この髪質の人は、個性的で天真爛漫なところがあります。
こだわりが強いので、気難しく見えたりもしますが、一度打ち解けると優しい一面も見せます。
髪型と性格の不思議な関係
髪型を変えたら、性格も変わる?
もともとストレートヘアの人がパーマをかけてクセ毛にしたり、逆にクセ毛をストレートにすると、自然と性格も変化します。
普段は協調性のあるストレートヘアの人が、パーマをかけると、徐々に自己主張が目立つようになります。
逆に、クセ毛の人がストレートヘアにすると、性格が従順で大人しくなっていきます。
お坊さんが頭を丸める理由
髪型を決めるのに、日々頭を悩ませている人がいる一方で、悩む必要が無い人がいます。お寺の住職やお坊さんのような、頭を丸めている人です。
お寺の住職さんやお坊さんが頭を丸める理由をご存知ですか? それは、「全ての欲望(煩悩)を断ち切るため」と言われ、頭を丸めることで俗世から離れることを表すそうです。
ちなみにお坊さんには、俗世間で生活するには難しい、マイナスとされている人相の方が適しているようです。
日本と世界の“髪にまつわる伝承”あれこれ
失恋したら髪を切るのはなぜ?
男性と別れたら髪を切る。今の時代ではそういうことはないでしょうが、失恋の痛手を髪を切ることで吹っ切る、という方はいらっしゃるのではないでしょうか?
起源をさかのぼると、このような風潮が生まれたのは江戸時代になります。長い髪は当時の女性にとっては美の象徴であり、たしなみでもありました。
しかし不幸な事故などにより、伴侶を無くす事態に陥った時、残された女性の中には、世俗との縁を断って仏門に入るということも珍しくありませんでした。
その際に、親族や世俗との縁を切る証として、長い髪を剃髪して、仏門に入りました。その名残りとして、女性が失恋した時に髪を切る、という行為に繋がっているようです。
古来の伝承から見る髪の意味
古来より、「髪には神秘的な力が宿っている」と考えられていました。
例えば、日本人は「天上に神がいる」と考えたので、上を表す「カミ」という語を神の意味として用いました。現代でも、国や上位組織を「おかみ」と言い表したりするのもその名残りです。
特に、女性の髪には霊力が宿るとされていました。例えば、日本の太陽神である「アマテラス」は、長い黒髪をなびかせた女性として描かれていますが、古代、太陽の光は髪に例えられたため、女性の髪は霊力を帯びていると考えられたのです。そのため、戦場に赴く男性はお守りとして、女性の髪を携えていたそうです。
髪の呪力を示す例として、船の安全を願い、船内に祀るご神体の「船霊様(ふなだまさま)」があります。
当時の船大工は、進水式の前に、船の中央の帆柱受けなどの定まった場所に、ご神体である船霊様を安置しました。船霊様は女神と考えられていたため、その霊力のシンボルとして、女の命とも言われる頭髪が祀り込められていたそうです。
西洋文明から見る髪の意味
神と髪が等しいという考え方は、日本のみならず、世界中でも同様でした。
上にあるもの、すなわち太陽が神の役割をしてきたのです。太陽の光は地上の生命を育むエネルギーであり、そのエネルギーは「太陽光」という形で降り注ぎます。
この光線を、古代の人は「太陽の髪の毛」と捉えたため、海外では、太陽を司どる神は「長い髪に長いひげを生やした神」としてイメージ化されています。
女性の髪に霊力が宿るということは、古代エジプトを始め、世界的に共通した考え方でした。ただし、長く伸ばした自然な髪にしか霊力が宿らないとされていたため、例えば神に仕える巫女は、処女であることと、長い自然な髪を保つことが義務づけられていたそうです。
西洋のことわざ「チャンスの女神は前髪しかない」の意味
英語のことわざに、「チャンスの女神は前髪しかない」というのがあります。かのレオナルドダヴィンチの言葉だそうです。チャンスの女神がこちらに向かってくる時に、前髪を掴むことによってチャンスを得る、という意味です。
「チャンスの神様」とは、ローマ神話の女神「フォルトゥーナ」のことであり、幸運を意味する「フォーチューン」の語源と言われています。
ではなぜ、後ろ髪ではダメなのでしょうか? それは、フォルトゥーナ には後ろ髪がないからです(最近のフォルトゥーナの絵は、後ろ髪をまとめられた姿で描かれています)。
チャンスは一度だけで、二度目は無いということでしょう。ちなみに、タロットの運命の輪は、フォルトゥーナがモデルとされています。
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いかがでしたか?
髪は顔を司るパーツの中でも、特別に神聖な力が宿っていると世界各地で伝承されてきました。
コロナによるステイホームの中、自分の中の力を活性化させるために、髪をいたわってみてはいかがでしょうか?
人相研究・占術家。セツモードセミナー修了。顔学会会員。観相術(人相・手相など)四柱推命を主に扱う。喫茶店やファミレスなどで対面鑑定を行う傍ら、セミナー講師、Web・雑誌の記事の執筆・監修など、多岐に渡り活動している。
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