こんにちは、人相見のいくらです。
日本の神社は「除災招福」「家族繁栄」「学業成就」など、様々なご利益を授けてくれます。中には「顔に関する病気を治す」「美容面で美しさが増す」など、顔に関してご利益のあるものも。
人相を長年探究する私にとって、顔は外せないテーマです。今回も「美」に関するご利益のある寺社仏閣をリポートします。
※イラストは私が描きました。
※写真は緊急事態宣言前に撮影したものです。
多くの女性を美しくしてきた「おしろい地蔵」
今回ご紹介するのは、 東京都目黒区にある「蟠(ばん)龍寺」です。
目黒駅西口を出て、権之助坂を下り、目黒川に架かる目黒新橋を渡ると、山手通りと目黒通りの交差点に差しかかります。
そこには平安時代に創建され、1200年の歴史を誇る目黒最古の神社「大鳥神社」が鎮座しています。
その大鳥神社のある山手通り沿いに位置する「蟠龍寺」は、山手七福神(江戸で最初の七福神霊場)の一つに指定されていて、岩屋辯(べん)才天様が祀られています。
このお寺の一角にある「おしろい地蔵」には、美肌や美顔になるというご利益があります。
以前、白金高輪の玉鳳寺にある「おしろい地蔵」をご紹介しましたが、実は都内に存在するもう一体が、ここのお地蔵様なのです。
「おしろい地蔵」は、祀られて以来、長い年月を経て顔の半分が欠けて風化が進んでしまいました。
ですが、そのたたずまいは、悩みを抱えた女性を温かく迎えるがごとく、優しい印象を与えます。
その昔、化粧品や白色顔料に鉛が使われ、それらが皮膚から体内に吸収されるために、女性や歌舞伎役者の間で「鉛中毒」が頻発し、亡くなる方が後を絶ちませんでした。
そのような方たちを供養するために「おしろい地蔵」が作られました。
その後、お地蔵様のお顔におしろいをつけ、願を掛けるようになったそうです。
顔にある痘痕(あばた)のために、結婚ができず悩んでいた女性たちが、このお地蔵様に願掛けをしたところ、見事に痘痕が消え、幸せな生涯を送ることができたといういわれから、若い女性たちがお参りに訪れるようになりました。
このようなエピソードの数々から、のちに「おしろい地蔵」に白粉を塗り、余った白粉で化粧をすると美肌や美人になると言われています。
「蟠龍寺」の縁起(社寺の由来)
もともと蟠龍寺は、現在の目黒駅西側に通る「権之坂」と平行して通るもう一つの坂「行人坂」付近にあった寺院「称明院」(*)でした。
*慶安元年(1648年)開創。その寺院を、宝永6年(1709年)、現在の場所に移したのが、港区の増上寺(当時、浄土宗の東国の要)にいた霊雲上人であり、浄土宗の戒律を復興するために、「霊雲山称明院蟠龍寺」として改名・再建しました。
その後、寛政6年(1794年)には、律院(戒律を厳守する寺)となりました。
参道の入り口にある「不許辛肉酒入山門」(ニラやニンニク、肉、酒を食した者は入山禁止)と刻まれた結界石は、厳しい戒律を守った当時の面影を残しています。
ご本尊は「阿弥陀如来像」と「阿弥陀三尊像」
本堂には、このお寺の本尊として「木造阿弥陀如来像」(都指定文化財)と、「善光寺式阿弥陀三尊像」が祀られています。
本堂へ行く途中、左右には大きな池が広がって、鯉や亀が放たれているほか、たくさんの自然が残っていました。
目黒の住宅街の中にある、隠れた自然スポットでしょうか。
開運のご利益で厳かに祀られる「石像辯才天」
本堂を正面に右手に曲がり、池沿いに歩いて行くと、左手に入る細道があり、そこには「江戸裏鬼門」の鎮守として祀られている、八臂(はっぴ)の天女像こと「木造辯才天」が祀られているお堂があります。
その奥にある岩窟に、「石像辯才天」が祀られています。
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いかがでしたか?
次回も、顔にまつわる神社仏閣の情報をお届けしましょう。
今回、ご紹介したのは・・・
霊雲山称明院蟠龍寺
●ご利益/美肌・美顔
所在地:東京都目黒区下目黒3-4-4
*JR山手線・東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線「目黒駅」西口より、徒歩約10分
人相研究・占術家。セツモードセミナー修了。顔学会会員。観相術(人相・手相など)四柱推命を主に扱う。喫茶店やファミレスなどで対面鑑定を行う傍ら、セミナー講師、Web・雑誌の記事の執筆・監修など、多岐に渡り活動している。
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