アラン・コーエンのスピリチュアルエッセイ〈12〉ハートの中の祭壇にギフトをもたらす一年を

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世界的なスピリチュアルリーダーであり、「奇跡のコース(A Course In Miracles)」のティーチャーとしても活躍する、アラン・コーエンさん。
スピリチュアルなコーチングの実力で、長年、大勢の人の人生を導いています。今回も、珠玉のエッセイを発信していただきましょう。

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仏壇に価値をおきすぎて争ったケース

新しい年の初めというものは、その一年を通して何を優先していくかを決めて、心が高揚する時です。
何を大切にし続けるかによって、成功や失敗が決まります。意味のないものを選んでしまうと、がっかりするようなことになるでしょう。
しかし、あなたが価値をおくものを選ぶと、あなたの人生もまた祝福を受けることになります。

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日本である女性にコーチングセッションをした際、父親の遺品の話になりました。
実家の仏壇を遺品として子供たちが譲り受けることになり、彼女の兄弟たちが“誰がその仏壇を引き継ぐか”で喧嘩になったというのです。

彼女は家族間の喧嘩に混乱していて、その解決策を知りたがっていました。
そこで私は、こう言いました。
「まず、その仏壇を巡って喧嘩をする価値はないでしょう。あなたがその喧嘩に参加する意味もないと思います」。

「でも、仏壇は私たちにとって、祖先のスピリットに通じる扉なのです」と彼女は抗うように言いました。
「いいえ、その仏壇は祖先に通じる扉ではないと思いますよ」と私は答え、こう続けました。


「あなたのマインドとハートが、祖先へ通じる扉です。仏壇もそうですし、いわゆる祭壇というものは物でしかありません。生きているわけでもなく、中庸な物質で、あなたがそう信じることによって、初めて意味を持つものです。
祭壇が聖なるものとなるのは、愛の器として使われる時のみです。それが争いの種になるとしたら、あなたは『祖先のスピリットへと通じる道がここだけだ』と思い込んでいるのです。

あなたの家族関係そのものが、祖先のスピリットへ通じる真の祭壇ではないでしょうか? 家族間で互いに調和し、愛あるコミュニケーションをすることが、あなたの祖先に最も誇りを与えることになるでしょう。
物質的な祭壇ではなく、あなたの内側にあるスピリチュアルな祭壇に祈ってはどうでしょう?」。

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目にする全てに気持ちが高まるような意味を与える

『奇跡のコース』には、「私は見るものすべてに自分にとっての意味を与えています」と書かれています。
私たちが、自分が目にする対象に、心が高まり天国にいるような気持ちになる意味を与えるのであれば、物質世界を上手に使いこなせていることになるでしょう。

反対に、気持ちを下げるような意味をその対象に染み込ませるのであれば、誤った使い方をしていることになります。
その点から言うと、私たちは現実に起こる出来事を、スピリットの計らいだと捉え直しするか、こだわることなく受け流さなくてはなりません。

物質にそのスピリットが宿っていると混同し始めると、問題が起こります。
物質はスピリットに仕えるために創り出されたものです。もしスピリットが物質に仕えるようになると、私たちは偶像崇拝に陥るのです。

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奇跡のコースのセミナー中に、一人の女性が奇跡のコースの書籍を床に落としてしまったのを見た人がいました。
その女性は慌てて本を取り上げると、あがめるように本にキスをしたそうです。罪悪感で、まるで本に詫びるように。

目撃した彼は、奇跡のコースの出版元であるジュディス・ウィットソンに、「本にキスをするなんて子供じみている、本という生命もない物体から、神を勝手に創り出しているようなものだ」と言いました。

その後、そのセミナーで、ジュディスはステージに上がり、床に本を置き、そのまま、こう講義しました。
「本の目的はその教えを生きることであり、その教えが書かれているものにひざまずくことではない」と。

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本は、単なる紙とインクです。それに書かれていることからの学びこそが永遠のものであり、真実は書かれている器を遥かに凌ぐものなのです。

物質に惑わされることなく世界の光となる

同じようなことが、日本の歴史を見ても言えます。
キリスト教が日本にやってきた時、徳川幕府は新しい宗教に脅威を感じ、信者に対して異端尋問を行いました。幕府への忠誠のテストとして、役人はイエス・キリストの絵を床に投げ、信者たちにそれを踏ませようとしました。
キリスト教への信仰から、絵を踏むことを断った者たちは、拷問を受け、殺されました。

この史実を聞いた時、私は「もし、自分がその時代にキリスト教信者としてそこにいたら、どうしただろう?」と考えました。
私はきっと絵を踏んだでしょう。キリストへの尊敬を欠いているからではなく、彫刻されたイメージ画を踏まないと死に至るぞと脅してくる愚かな人たちに合わせるつもりはなく、私の命はそんなことよりも、もっと貴重だからです。

“絵が伝えるシンボル”について私が言い争うよりも、世界の光となることで、もっとキリストに貢献できます。
もし、あなたが死ぬことを選ぶのならば、その理由は“キリストへの忠誠のため”だからだと想像できますが、“キリストと同じ意図のもとに生きる”ことの方が、もっと忠誠を果たせると思いませんか?
単なる物質である絵のために死ぬよりも、キリストと同じエネルギーを持って生きていくのです。

これからの一年は何を優先して生きるか

これからやってくる一年、私たちは何を優先して生きていくのでしょうか?
恐れでしょうか、それとも愛でしょうか?
物質でしょうか、それともスピリットでしょうか?
シンボルでしょうか、それともシンボルが表している本質でしょうか?

これらすべての選択は、一つの基本的な問いかけに集約されます。

あなたとその人生は、物質的な形ありきで存在しているのでしょうか、それともエネルギーありきで存在しているのでしょうか?
物質ありきでしょうか、それとも考え方ありきでしょうか?
目に見える物質ありきでしょうか、それとも体験して得た真実ありきでしょうか?

物事は、エネルギーの結果です。あなたが生命エネルギーの源とともに在れば、物事は自然に調整されていきます。
究極を言うと、あなた自身が「愛の聖なる祭壇」なのです。大いなる存在は、あなたに注いだパワーを、あなたが外側の物質に明け渡すことなく持ち続けていて欲しいと願っています。

物質をめぐって争うことは、的外れです。そうではなく、物質をうまく使って、調和を生み出すことで的に通じていきます。
新しい一年の毎瞬毎瞬、的外れになるか、的を射るかの選択が、私たちに差し出されるでしょう。

物質社会の唯一の目的は、私たちにスピリチュアルな気づきを得るためのきっかけを与えることです。その他の使い道は全て、喜びから逸れていきます。
あなたが出会うものは全て、「癒し」か「分離」のどちらかへの可能性を持ちます。
物質にパワーはありません。信じることにパワーが生まれます。スピリチュアルなツール類を尊重するのも良いでしょうが、それを超えていくことのほうが大切です。

自分の人生を使って、器におさまることのない真実を引き寄せましょう。
そうなれば、これからの一年が、きっとあなたのハートの祭壇に聖なるギフトをもたらすことでしょう。

(翻訳/桜水現実)

アラン・コーエン
アメリカ生まれ。ハワイ島在住。世界25カ国で著書が発売されているベストセラー作家であり、セミナーリーダー。全米のTVやラジオなどに多数出演する他、多くのスピリチュアルドキュメンタリーにプレゼンターとして出演。「101 Top Experts that Make our Life Better(より良い人生へと導くエキスパートトップ101人)」の中に名を連ね、その教えの深さと大きさから「Mentor’s Mentor(メンターのメンター)」と呼ばれている。毎年来日するほどの親日家であり、日本でも15冊以上の翻訳本やDVDが発売されている。代表作に『人生の答えはいつも私の中にある』『「願う力」で人生は変えられる』など。


『頑張るのをやめると、お金とチャンスがやってくる』
アラン・コーエン著/本田健訳/PHP研究所

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